【敵連合】私は敵連合の… (ページ5)

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4話ページ5

「ただいまー」

自分1人で住む家に返ってくることのない挨拶をした。制服を脱ぎ、冷蔵庫の中が少なくなってきたので私服に着替えまた家を出た。

「出久大丈夫かな？」

空に超スピードで飛んでいくオールマイトの足にしがみついていった出久を思い出して心配した。

「ま、出久ならなんとかなるでしょ」

楽観的に考え、私はスーパーに向かってまた歩き始めた。歩道は赤信号。私は止まったが、前方にいる女の子がボールを追いかけて歩みを止めない。数十メートル先からトラックが女の子目掛けて猛スピードで迫ってきた。

「止まって！！！！」

トラックは止まらない。運転手をよく見ると頭から流血していて白目を向いていた。一瞬助手席側のドアが開閉して運転手とは別の男性がトラックから飛び降りたのが見えた。

「危ない！！！！」

私の体は勝手に動いていた。女の子を抱き庇い、私の体はトラックとぶつかり合った。身体中痛いところだらけだ。

「お姉ちゃん！！」

私が庇った女の子が私に心配そうな顔をして覗き込んでくる。
後ろで大きな騒音がした。そしてトラックが他の車に衝突して、車通しが引火している光景が見えた。

「君、大丈夫？」
「だ、だいじょうぶ…おねえちゃんは？」

周りの人が騒ぎ始めてこっちを私達を囲ってきて、心配する声を掛けてきた。涙を流しながら女の子はこっちを見てくる。ふらふらする中体を無理やり動かし、

「大丈夫だよ」

と言い、黄緑色の光を帯びた手を女の子に向けてかすり傷を治した。

「…ありがとうおねえちゃん！」
「いいえ」

女の子に癒されて笑顔になっていると、私は変な視線を感じた。周囲の人が邪魔でよく見えないが、少し遠くにいる。確認しようと立ち上がろうとしたら、

「怪我人はこちらですか！？」

そこに救急隊員がきて、救急車に乗せられ病院に連れてかれた。