【敵連合】私は敵連合の… (ページ39)

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38話ページ39

「よいしょ」

最近個性を伸ばすトレーニングを中心にしている。マウスに傷を入れて治し、また傷を入れ治しまた傷を入れ治し…何回もやっていた。最初は腹を浅く切開して2分治すのにかかっていたが、最近は深く切開しても30秒を切った。目標は10秒を切る、どんな傷も一瞬で治すことだ。いつも通りマウスの腹を切開して治そうとした時、

「いたっ」

抑えていたマウスがガブッと手を思い切り噛んできて、手が狂い、カランとメスが落ちた。一瞬のことで何か分からなかった。いつも個性発動中は黄緑色の光が手に纏われているのに、光は紫色になっていた。

「色が変わってる？」

マウスが入っていた箱を見ると、マウスは幼体になって箱の中を歩き回っていた。

「ど、どういうこと？」

とりあえず落としたメスを拾おうと触れたら、段々小さくなって消えてしまった。いつも通りぱっと手を覆う光を消し、幼体化したマウスに人差し指をちょんと触れるが何も起こらなかった。

「一旦整理しよう」

紫色の光に変わってマウスに恐らく触れた。その時にマウスは幼体化してしまった？メスはどうして消えたの？分からないことだらけだ。一旦マウスを元のケージに戻してBARに行くことにした。

「黒霧さん、ドクターに繋いで貰えますか？」
「わかりました、すぐ出てくれるかはわかりませんが…」

ザザっと音がして、テレビはONLINEという文字を表示した。

『なんじゃ黒霧、わしは暇じゃないんだぞ』
「すみません、私が聞きたいことがあって繋げてもらいました」
『嬢さんが？ふむ、なら聞こうかのう』

さっき起きた出来事を話すと、身体検査をしてもらうことになった。私はその後1日かけて身体検査などをした。