【敵連合】私は敵連合の… (ページ34)

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33話ページ34

「あっアイス！」

スーパーでアイスを買ったことを思い出した。この炎天下の中でBARまで戻った時にはジュースになっているだろう。近くに公園が見えたので、木陰に隠れているベンチに腰をかけアイスの袋を開けた。2つ付いているチューブ型のレモン味のアイスは少し溶けていたが、チューブに入っているお陰で形が崩れずに済んだ。私は蓋を開けて口に含んだ。

「ふー…生き返る…」

冷たいアイスと木陰のお陰で少し吹く風を涼しく感じていると、向こうの公園の入り口からフラフラ歩く制服姿の少年が見えた。チューっと1本目を吸い終わりながら、大丈夫かなあと思って見ていると彼はバタンと倒れた。

「え！！？？！」

私はすぐに駆け寄り、体を起こしたが意識を失っていた。

「大丈夫ですか！？」

大量の汗が出ている。恐らく熱中症だろう。とりあえずハンカチで汗を拭き、成長期の少年は流石に重たかったが木陰のベンチに寝かせた。

「あっアイス…」

おでこにまだ食べてない半分くらい溶けているもう片方のアイスを乗せて、私は彼に個性を使った。

「んん…」

良かった、個性が効いたようだ。よく見ると彼の顔の左側には火傷の跡があるが、今使った個性で治らないところ少なくとも5年前以上の前のものだろう。古い傷は治せないこともないが、とても時間を必要するので中途半端なことをするのはやめよう。

「母さん…」

治したが、炎天下の公園で放っておけない。私の個性が効いても目が覚めるのには、5分程かかるだろう。それくらい待っていよう。

※メインキャラはいつも唐突…！！