【敵連合】私は敵連合の… (ページ4)

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3話ページ4

カンっとマンホールが飛び跳ねた音がした。

「もう大丈夫…私が来た！そこの少女！壁に寄ってくれ！！！」

その声に驚き私は壁に寄った。

「テキサアァァススマアアアアッシュ！！！！」

驚いた。あのヘドロが一瞬にしてスマッシュの勢いで出久から離れた。声の主を見てみると、誰もが知る国民的ヒーロー…

「オール、マイト…」

私は安堵でその場に座り込んだ。

「大丈夫かい？少女」
「あ、はい…ありがとう、ございます。いっ出久！！」

倒れ込んだ出久を確認すると、気絶をしていた。私が両手を黄緑色の光を纏って出久の体に手を当てて治療を施している間に、オールマイトはヘドロをペットボトルに詰め込んでいた。

「すごいな、少女の個性は治癒かい？」
「そうです。出久、起きて！」

憧れのオールマイトが目の前に居るのにお礼も直接言えなかったら絶対後悔すると思い、出久の頬をぐにょぐにょしてみると、

「んん…Aちゃん……お、オールマイト！！？？オオアアアアアアア」
「出久！よかった」
「元気そうで何よりだ！いやあ、悪かった！ヴィラン退治に巻き込んでしまって！いつもはこんなミスはしないのだが、慣れない土地で浮かれちゃったかなあ。アッハハハハハハハハ！しかし！君たちのおかげさ！無事、詰められた！」

オールマイトはヘドロを詰めたペットボトルを見せた。

「本物だ…」

出久は興奮で震えていた。何故ならオールマイトの熱狂的ファンだから、生で見るなんて画風が違うのだろう。

「ああっそうだ！サインサイン！サイン！！どっか！あっ！あのノートに！」

ノートを開くとオールマイトのサインが書かれていた。

「書いてあるぅぅうううう！！！！わああああああありがとうございます！！家宝に！！家の宝にいいいいぃぃぃ！！！！」
「オーケイ！じゃあ私はこいつを警察に届けるんで、液晶越しにまた会おう！」
「えっそんな、もう…」
「プロは常に敵が時間との戦いさ」

オールマイトは柔軟をしながら言った。出久は何か言いたいことがありそうな顔をしていた。

「それでは、今後とも応援よろしくねーー！！」

そう言うとオールマイトは空高く飛んで行った。足に出久を付けて。

「出久……」

出久は謎の対応力があるから大丈夫かと人任せに思い、1人になってしまった私はとりあえず家に帰った。