【敵連合】私は敵連合の… (ページ30)

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29話ページ30

僕の幼馴染みのAちゃんはなんでも出来るかっちゃんのような才能マンだった。でも、力に驕らず正義感が強くて僕のような人にも手を差し伸べてくれる人で、かっちゃんに絡まれているところをよく助けてくれたり励ましてくれた。

僕がオールマイトと出会った日、Aちゃんは交通事故にあったらしい。女の子を庇って巻き込まれるなんてAちゃんらしいと思った。それでいて次の日に普通にケロッと学校に来ている姿を見て、ヒーローの様に感じた。だけど、その次の日からAちゃんが学校に来ることはなかった。その一週間後、

「おいデク、Aについてなんも知らねーのか」
「知らないよ。僕だってAちゃんの為に何かしたいけど…」
「そうかよ」

そう言うとかっちゃんは去っていった。かっちゃんは焦っているのかもしれない。行方不明になる前のAちゃんに最後に話したのはかっちゃんらしい…ヘドロ事件以降僕に絡んでこなかったのに話しかけたのもその焦りからだと思う。

「ヘイヘイ！体に力入ってないんじゃないの！？」
「すっすみません！」
「とりあえず今は休憩時間だ、何があったのかよければ聞こう」
「実は…」

オールマイトにAちゃんのことを話した。

「なるほど、癒月少女が行方不明…ニュースでもやってたね」
「何も言わずどこかに行くような子じゃないって知ってるから心配で…」
「こういう事は警察の分野だから警察に任せよう！私も要請されたら是非力を貸すつもりだ」
「そうですよね！助ける力を付ける為にもまずは体を作らなきゃ！」

Aちゃんのことは心配だが、僕には今救う為の力がない。いつも助けて励ましてくれたり、一緒にヒーローになろうと言ってくれた彼女の為にも、僕に今やれることは体を作ることだ！一生懸命頑張ろう！！