[暗殺教室] 眠れる君へ。[赤羽業] (ページ19)

今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:49,897 hit

fiftythree ページ19

「はい、せんせー。
ハンバーグ…と人参！」

箸に挟まったハンバーグをひょいとせんせーの弁当に入れる。

ついでにオレンジ色の大きな塊も。

「ではせんせーの唐揚げと……カリフラワーもあげますよ〜」

そういって美味しそうな唐揚げを僕の弁当に置いた。

カリフラワーについては「あげます」だなんて言われたけれど、
「もらってあげている」のだ。

好きか嫌いかでいえばあまり好きではない。

人参を食べてもらう代わりだと思えばかなり軽いものだからいいのだけど。

「ふふ、おいしいね」

「そうですね〜
チーズインとはなかなか贅沢です」

ちまちまと普段のスピードからは考えられない速さで箸を進めるせんせー。

一口食べるたびにおいしいおいしいと顔をピンクに染めるせんせーが

なんだか可愛く思えてくる。

「アイスも買っておけばよかったですね〜」

「そうだね。
ゆきんこ大福、割り勘で一個ずつ分けるとか…どうですか？」

たまたま思い浮かんだことを口に出したら、
殺せんせーは顔に二重丸を描いて

「名案ですね！」

と声を弾ませた。

「あと、さっき買い忘れたからイチゴ煮オレも買っときたいし…

早く食べてコンビニ行こう、せんせー！」

せんせーの背中を叩いて食べるのを急かすと

まだ味わいたいです、と言いながら少しだけ速度をあげた。

早くこの輪の中にカルマ君が混ざれる日が来ますようにと切に願った。