41 ページ42
〇
「おや、皆さんお揃いで。
話したいことがあるので丁度良かったです」
カチャリと眼鏡を掛け直す先生の瞳は真剣で、不安と心配だけが積もる。
隣の空室に入り、促されるままに椅子に腰掛けると、先生はひとつ長い溜め息を吐いた。
煙草の霞んだ匂いが鼻を燻った。
「先程の生放送を見ながらリハビリ雑談をしていたのですが…」
そう始まった時点で何となく予想はしていた。
「番組を見ている途中で過呼吸になってしまって…。
今は薬で落ち着いていますが、このまま薬に頼り続けるわけにもいきませんし」
もう先生の話なんて頭に入ってこなかった。
真っ白の空間につらつらと意味の無い言葉が流れ込んでいるだけにしか感じない。
それくらい衝撃で、ショックだった。
俺がやってきた中で一番見てほしくなかった番組を見られていた。そして�爐△糧�言�瓩鯤垢い討靴泙辰拭�
「っ、くそ！」
手越に嫌な思いをさせたくて3人で活動を続けているわけじゃないのに。
手越に苦しんでほしくて番組に出たわけじゃないのに。
「シゲ、落ち着いて。
………先生、薬は使いません。俺らの力で手越を支えます」
落ち着きすぎている小山に違和感を覚えたが、
「…だから、」と続ける小山の声は僅かに震えていた。
「手越の気持ちを少しでも理解してあげたいんです。
少しでもいい、俺らに出来ることはないですか」
───なぁ、もしも神様がいるなら。
馬鹿みたいにメンバー想いで、俺らの大切なリーダーである小山慶一郎に、
幸せを恵んでやってくれないか。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 148人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
白不糖(プロフ) - あしゅさん» コメントありがとうございます(；；)語彙力、文章力共にまだまだ未熟故に読みにくい文になってしまって申し訳ないです…。 暖かいお言葉とても嬉しいです、ありがとうございます(*´｀) (2018年7月28日 22時) (
レス) id: afc19b5b9c (このIDを非表示/違反報告)
あしゅ - 完結おめでとうございます。読んでいて色々な感情にさせられるお話でした。でも最後にはとても大好きな作品になっていました。次のお話も楽しみにしています。これからも応援しています！ (2018年7月28日 22時) (レス) id: d9ae80f945 (このIDを非表示/違反報告)
白不糖(プロフ) - ももさん» ありがとうございます(；；)とても嬉しいお言葉に感激しております､､､。最初から最後まで長々と付き合ってくださって、本当に感謝しかないです(´；ω；｀)わぁあパス解除はもう少し先でいいかなぁと思っていましたがなるべくはやく解除するようにしますね! (2018年7月27日 23時) (レス) id: afc19b5b9c (このIDを非表示/違反報告)
もも - 完結おめでとうございます！更新、お疲れ様でした。大好きな作品です。照 最後の手越くんの自分のために生きるところ、実際の彼もそうであってほしいなぁ…なんて。 公開も楽しみにしていますね！ (2018年7月27日 20時) (レス) id: 4dd4631751 (このIDを非表示/違反報告)
白不糖(プロフ) - atumina0710さん» 大変遅くなってしまって申し訳ないです。書ける時に書こうと思うので、ぜひよろしくお願いします…(；；)コメントありがとうございます(´；；｀) (2018年7月23日 16時) (レス) id: afc19b5b9c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：白不糖 | 作成日時：2017年11月12日 17時
