温もりに変わる言葉など【NEWS】

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手越がいなくなってから初めての生放送。

カットも編集も効かないこの番組で、まさかそんなことを言われるなんて思ってもいなかった。



「手越がいなくなってから、NEWSはより注目されてますけども─────…」



思わず、「はぁ？」と言ってしまいそうになったがなんとか笑顔を作る。
ぴくりと下頬が痙攣をして、胸が痛んだ。


他のメンバーも思ったことは同じらしく、まっすーに関しては膝の上で強く手を握っている。

ぎりりと音を立てそうな程に握られた手からは怒りと悔しさが感じられた。


小山に関してはもはや笑えていない。

本人は笑っているつもりなのだろうが、悲しみと憤怒を含んだ目をしている。目を合わせたらいけないと直感的に思ってしまうような瞳だった。

これだから小山は一番怒らせてはいけないのだ。



どうか、どうかこの番組を手越が見ていませんように。
今の手越にとってこの冗談はきっと毒でしかないから。



「3人のNEWSはどんな感じ？
気楽だったり、楽しいとかあったりする？」


…そんなことあるわけないだろ。
何も知らないくせに。

零れかけた言葉は空を切った。

「そんなことないですよ〜」と曖昧に、惨めに否定することしか出来なかった。





「でもやっぱ手越がいないとつまんないし、気楽どころか不安だったりしますね。

手越は俺らの光ですから。」



────あぁ、本当にこの男は。


先程の言葉を放った張本人である小山は、強く、堂々たる顔で前を向いている。



「小山さん、いつからそんなにリーダーみたいになったの？」

「いや、最初からリーダーでしたけど！」


まっすーが小山をおちょくると、小山は恥ずかしそうに笑う。



その笑顔を見ると、胸の痛みがいくらか和らいで

代わりに涙が出てきそうになった。

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