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「………！！」
こんな風に彼に言われて、咄嗟に拒絶できる人なんて居るんだろうか。
動揺しているうちに、センラくんは顔を近づけてくる。
こんな時なのに、綺麗な琥珀の瞳だとか、整った形の鼻や唇だとか、に見惚れてしまう。
あと数センチ。
なんならどちらかが一気に距離を詰めたら、もう触れそう。
センラくんは余裕そうだけど、私は心臓が爆発しそうなくらい高鳴っている。
もう、どうしたらいいの…！
ポーン。
エレベーターが目的の階に着いた事を知らせ、扉が開いた。
彼が反応して力が緩んだので、慌ててパッと顔を離し、「行こ、」とセンラくんを促した。
彼も大人しくついてくる。
扉の向こうに待っている人が居なくてホントに良かった。顔はきっと真っ赤だし、心臓がホントに落ち着かない。
そこからはほぼ無言だった。
エレベーターは先に降りたものの、センラくんの部屋がどこなのか分からない。
少し酔いが冷めたらしい彼が「こっち」と先に立ってくれたので、その後に続いた。
そして、一つの部屋の前で立ち止まる。
「ここ、俺んち」
「そっか、良かった着いて」
何を言っているのか。
センラくんもだけど私もだ。
さっきの雰囲気からこの会話、の流れはおかしすぎる。
「つ、着いて良かった、あの、ちゃんとお水飲んで寝てね、おやすみ」
部屋まで送り届けられれば私は用済みだ。
またタクシー呼んで帰ろうかな…と、そこから立ち去ろうとすると、ぐっと腕を掴まれた。
「っ、…どうしたの、センラくん」
顔を見上げると、明らかに寂しそうな顔をしている。
「嫌、帰らんといて」
今日の彼はおかしい。
普段の、私の話を沢山聞いてくれて頼れる彼とはまた違う、ちょっとワガママで可愛らしい一面に驚くと同時に、そのギャップに心が掴まれるような気持ちになる。
「で、でも…」
「明日休みやろ？俺も。今日、全然話せんかったから。もうちょっと、お話しいひん？」
私の、頼まれたら断れない性格を知っているからなのか、単純に酔ってるからなのか。
ずるい言い方に、戸惑いながら頷くしかなかった。
頷いた私を満足気に見て、彼は部屋の鍵を開け、私を中へと促した。
男の人の部屋に入るのなんて、何年振りだろうか…学生の頃以来な気がする。
自分の恋愛経験の乏しさに呆れながら、恐る恐る部屋へ入った。
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しろ鮎(プロフ) - 白雨さん» 白雨さんー！お返事遅くなりすみません！ありがとうございます！勝手に心の中で師と仰ぐ白雨さんにそんな風に言っていただけるなんて、とっても嬉しいです。引き続き温かい目で見守っていただけたら心強いです、また覗いてやってください〜！ (9月4日 12時) (
レス) id: 452c1db09c (このIDを非表示/違反報告)
白雨(プロフ) - セさんルート完結おめでとうございます〜！私はやっぱりしろ鮎さんの書く文章が大好きです……！展開も、表現も、ストーリー全体も全て飽きなんて感じさせなくて、心から尊敬します。未だに他の小説も読み直したりしてます。別ルートのお話も楽しみにしております！ (9月1日 0時) (レス) id: 4da6c03140 (このIDを非表示/違反報告)
しろ鮎(プロフ) - ちぇろさん» わー！ちぇろさんだ！お久しぶりですご無沙汰してます〜！毎度宣伝しないのに見つけてくださって、コメントまでくださってありがとうございます！ホントに長い間読んでもらって、作者冥利に尽きます。しばらくこのシリーズが続くのでまた次作もよろしくお願い文字数 (8月23日 19時) (レス) id: 452c1db09c (このIDを非表示/違反報告)
ちぇろ - しろ鮎さんの小説を初めて読んでから約4年が経ちましたが今もこうして新しいお話を見つけることができて幸せです。これからもしろ鮎さんのペースで更新待ってます！連投失礼しました、次のシリーズも楽しみにしています！ (8月23日 2時) (レス) id: cd65e0c157 (このIDを非表示/違反報告)
ちぇろ - お久しぶりです！素敵なお話をありがとうございました！モチーフになっている七夕曲、大好きな曲なので歌詞が元になったセリフが出てきてキュンキュンしました！幼馴染の世話焼きセさんという設定すごく刺さりました… (8月23日 2時) (レス) @page31 id: cd65e0c157 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しろ鮎
| 作成日時：2023年7月24日 16時
