【urt】dreamin’ Halloween Night【usss】 (ページ8)

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「！！」

私の話に、うらたさんは大きく目を見開いた。

「な…なんですか？」

「お前、もしかして」

そう言うと、彼が私の顔をじっと見つめる。
透き通って輝く、エメラルドの瞳。
やっぱりキャンディなんかよりも綺麗だなあ、なんて、呑気に思いながら見つめていると、少しの間の後、彼がその瞳に少し暗い色を落とした、気がした。

「…………？？」

「………やっぱいいわ。何でもねえ。」

ため息をついて私から視線を外した彼に、拍子抜けしてしまった。

「何なんですか」

話しかけておいて辞めてしまった彼に問うも、それ以上は話す気がなくなってしまったらしく黙々とお菓子を口に運んでいた。

隣で様子を見ていたやまだちゃんも「きゅう」と一声鳴いてから、またお菓子に手を出した。
たぬきってお菓子食べても大丈夫なのかな。いや、やまだちゃんはそもそも普通のたぬきじゃなさそうだし大丈夫か…と、無理矢理結論づける事にした。

しばらく、沈黙が続く。

なんとなく気まずい。

そう思っていたけど、意外にも彼の方からまた話し始めてくれた。

「明日、ハロウィンだろ」

「え、あ、そうですね…」

明日は当日だ。
キャンディクッキーも多めに焼いたし、昨日までに用意していたお菓子もある。
明日の朝、出社する時の荷物が多そうだ。

うらたさんは、私の考えとはまた違う様子で、そわそわしている。

何か話したいのかと思い、少し見つめた。

「夜また、来てもいいか？」

照れたように言う彼が、また可愛いなあ(でも可愛いなんて言ったら絶対怒るんだろうなあ)、なんて思いながらも、

「まあ、このくらいの時間なら帰宅してると思うので、大丈夫ですけど…またお菓子用意しておきますね」

と、返事した。