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首に触れた彼女の手が冷たいのだと思った
でも思い返してみれば
朝からふらついていたような気もする
食欲もない
ぼーっとしているというのも
これのせいだと思えば
納得できる
仕事のことで頭がいっぱいで
自分でも気が付かなかったことに
いとも簡単に気づいてしまう彼女に
かなわない、と思う気持ちと
俺はバカか、と
自分の頬を叩きたくなる気持ちで
フワフワとしていた頭が
今度はぐらつく
「ごめん気が付かなかった
Aに移したらいけないし
今日は帰る」
帰ろうとする俺を
心配そうにダメだと止めるAに
そう返すと
Aは今着たばかりの上着に
手をかける
「…ねぇ、A」
声をかけても
上着を剥ぐ優しい手は止まらない
『涼太のばか』
「え？」
『さっきみたいに素直に甘えてよ、』
やっと止まったかと思うと
Aは少しむくれた顔でそう言った
『甘えに来てくれたんでしょ？』
「言っただろ、Aにうつしたくない』
『いいよ、涼太の風邪ならいくらでも』
「そういうわけには、」
『いいの！
いつも一人でなんでも抱えようとするの、
私が辛いの』
「そんなんじゃ、」
否定から入る俺の言葉に
被せるように話すA
『仕事のことはメンバーのほうが
頼りになるだろうし仕方ないけど
こういう時くらいは私に頼って？お願い』
俺の腕を掴んでいる手に
ぎゅ、っと力が入る
こんなにハッキリとものを言うのは珍しい
ただの強がり、
逆だったらAも俺も
お互いに同じ事をすると思う
それでも俺は
もっと俺に甘えろと心で思い
呆れてしまうかもしれない
でもAはそれをしないで
きちんと言葉にして伝えてくれる
俺たちは似ているようで似ていない
似ているところには心地の良さを感じて
似ていないところには
胸の高鳴りや尊敬を感じる
そしてこんなにも自分に
真剣に向き合ってくれていることを
素直に嬉しく思った
「わかったよ、」
男らしくなければと
自分では脱げない強がりの鎧を剥いでくれる
そんな彼女を心から愛しく思う
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shiro(プロフ) - 美紀さん» コメントありがとうございますm(__)m読んでくださってありがとうございます！これからも更新頑張りますのでよろしくお願いします☆彡 (2021年4月1日 14時) (
レス) id: 6582ec5665 (このIDを非表示/違反報告)
美紀(プロフ) - SnowMan大好きです亮平君と翔太君と涼太君寄りのオール担当です最高です更新大変だと思います頑張ってください応援してますコロナウイルスに気をつけてくださいね (2021年3月30日 15時) (レス) id: e19dcb272d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：shiro | 作成日時：2021年2月9日 0時
