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めめがくれた２枚のチケットは
僕とAさんの分だった
映画館の椅子に並んで座る二人は
目の前で流れている恋愛映画よりも
うんとロマンチックで
鼓動の音がAさんまで
聞こえているんじゃないかと思うほど
ドキドキして止まらない
Aさんは僕よりも
仕事を優先しているんじゃないか
なんて悩みは
見当違いだった
めめに仕組まれたって考えたら
悔しい！と思っちゃうけど
子供な僕には強引に
こんなことでもしないとって
めめには分かってたんだ
スクリーンに映るカップルが
愛を確かめ合うように
ゆっくりと唇を重ねる
真似るように僕も
愛おしい人にキスをすると
暗闇の中でもわかるほど
顔を真っ赤にして僕を見た
あー…なんでこんなに思ってくれているのに
拗ねてばかりで
自分の思い通りにならないことに
イライラしていたんだろう
与えられるのを
期待しているだけの僕は
どうしようもない子供だ
映画はエンドロールを終え
館内は明るくなる
改めてAさんのスーツ姿に
またドキドキさせられながら
仕事をがんばっているAさんも
素敵だな、なんて思って
外に出ると
綺麗な夕日が僕たちを照らす
「Aさん怒ってる？」
『…映画館でちゅうしたこと？』
「それは…ごめんなさい…
でもそうじゃなくて、今日のこと」
『ふふ、嘘だよ
今日のことはラウくんも知らなかったんでしょ？
蓮にはちょっと怒ってる、けど…』
「けど？」
『ちょっと感謝もしてる』
「なんで？」
『ラウくんに会えたし
こんなにラウくんのことが好きなんだって
恋人として大好きなんだって
ちゃんと思えたから』
恋人として、
その言葉にちょっとひっかかったけど
それよりも
きっとAさんにも思っていたことが
たくさんあって
僕はAさんのことをまだ何も知らない
もっとAさんのことを知りたい、
そう思った
「Aさん、」
『ん？』
「だいすき」
『たぶん、私のほうが好き』
「…っ僕のほうが好きだよ、」
『…さ、蓮にお説教と
ラウくんがどんな相談したか
尋問しよっと』
「ねえそれやだ！！！恥ずかしい！
てかいま話逸らしたでしょ！！」
『あーなんか、たまには仕事サボって
遊ぶのもいいね』
そう言って振り返り
夕日の橙を背に
いたずらを思いついた子供のように笑う
「…やっぱり僕のほうが
Aさんのこと大好きだよ」
年下の Raul.
fin.
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shiro(プロフ) - 美紀さん» コメントありがとうございますm(__)m読んでくださってありがとうございます！これからも更新頑張りますのでよろしくお願いします☆彡 (2021年4月1日 14時) (
レス) id: 6582ec5665 (このIDを非表示/違反報告)
美紀(プロフ) - SnowMan大好きです亮平君と翔太君と涼太君寄りのオール担当です最高です更新大変だと思います頑張ってください応援してますコロナウイルスに気をつけてくださいね (2021年3月30日 15時) (レス) id: e19dcb272d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：shiro | 作成日時：2021年2月9日 0時
