Snow Dome 2（雑多短編集） (ページ17)

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佐久間side

佐久間「あ、舘さん、亮平くん、は…寝てないね」

宮舘「全然寝る気配ないけど、甘えたい気分みたい」

佐久間「んふ、珍しくべったりじゃん。普段あんまり触れられるのも嫌なのにね？」

舘さんの背中にぺったりくっついて、顔を埋める亮平くんの頬をつんつん、ってすると、「んふぅ」なんて、機嫌の良さそうな声が聞こえる。

宮舘「さっきは自分からトイレ行きたいって教えてくれて、ちやんとトイレでできたもんね？」

佐久間「え！まじ！？えらいじゃん〜」

亮平くんの頭を撫でると、やっと舘さんの背中から顔を離してこっちをみた。

佐久間「身体あっためたら眠くなるかな〜…あったかいタオル持ってこようか？」

宮舘「いいね、目元とかあっためてあげたら眠くなるかも…亮平くん？」

そんな話をしていると、くいっと舘さんの手を引いて亮平くんが歩き出す。

向かった先は、窓際。

舘さんの手をカーテンの方に押し付けて、多分開けろって言ってる。

宮舘「カーテン、開けてほしいの？」

当たり前だけど真夜中だから閉まってるカーテンを舘さんが少し開けると、ぺったり窓に頬をつけて空を眺め始めた。

亮平くんは空が好き。

晴れてても、曇ってても、雨が降ってても。

いつも窓際に座り込んだり、ぺったり窓にくっついて空を見てる。

宮舘「窓冷たいでしょう…」

佐久間「ほい、椅子」

宮舘「あ、ありがとう…亮平くん、座ります」
　
窓に頬をくっつけたり床に座り込んだりするよりマシかなと思って、椅子を持って行くと、大人しく座ってくれたけど、やっぱり窓は冷たかったみたい。

佐久間「あちゃ、ほっぺ赤くなっちゃったねぇ…あったかいタオル持ってくるから待っててね」

濡らしたタオルを袋に入れて、少し電子レンジにかける。

ほかほかのタオルをもって窓際に戻ると、舘さんも横に膝立ちになって空を見上げていた。

佐久間「何か見えるの？」

宮舘「今日って満月？」

佐久間「えぇ、わかんない。ちょっと待ってね…あっさきタオル」

宮舘「ありがと」

タオルを渡してスマホで検索すると、どうやら本当に満月みたいで、俺も窓の外を見上げると、確かに丸い月がよく見えていた。

宮舘「亮平くん、タオル顔に当てるよ」

阿部「んー…」

まずは窓にくっつけて赤くなったほっぺに、舘さんがそっと包むようにタオルを当てる。

阿部「ぅ、ん」

佐久間「んふ、気持ちいいね」

表情もかなりリラックスしてて、手元は舘さんの袖口をいじっている。