Snow Dome 2（雑多短編集） (ページ1)

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あたりまえのしあわせページ1

深澤辰哉(30):カフェの店長。シェアハウスのオーナー。

目黒蓮(25):カフェの店員。フリーター。

ラウール(19):カフェ店員。語学系大学の1年生。

阿部亮平(29):カフェ店員。

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目黒side

深澤「はい、今日もお疲れ様〜上あがっていいよ」

ラウ「お疲れ様でした！」

目黒「おつかれさまでした〜」

大きな通りを途中で曲がって裏路地に入ったところにある小さなカフェ。

そこで俺はアルバイトをしている。

深澤「明日でこのツリーも今年は見納めかぁ」

目黒「そうですね」

明日はクリスマス。

カフェの前にも小さいながらにツリーを飾ったり、店の中を装飾したりと頑張ってクリスマスの波に乗っかっていた。

深澤「さ、上あがろ。ご飯できてるから」

目黒「ありがとうございます！」

このカフェはカウンターしかない小さなお店。

しかも裏路地にあるから知る人ぞ知る、って感じで、常連さんは多いけど席数もないしそんなに混まない。

だからお店は2人いれば十分回る。

ここの従業員は俺と、大学生のラウール。そして、オーナーのふっかさん。

俺は2年前、ラウは今年の春に大学生になったタイミングでここで働き始めた。

それまでは誰かいたのかはわからないけど、ふっかさんが1人でお店を回すこともあったみたい。

そして、このカフェの2階は、この3人のシェアハウスになっている。

部屋空いてるし、住みたかったらいいよ〜っていうふっかさんのお言葉に甘えて俺は住み始めて、ラウは突然の一人暮らしは不安だろうからって、ここに住み始めた。

「いただきます」

3人で手を合わせて、箸を持つ。

深澤「もう2人だけでもお店任せられるね。安心だわ」

目黒「でもふっかさんいないと緊張します」

ラウ「そうですよ〜常連さんも、ふっかさんがいないと、今日はいないの？って聞いてくれる人もいるんですよ！」

そんな話をしながらのんびりご飯を食べて、順番にお風呂に入って、テレビをみたりゲームをしたり。

そうするとあっという間に23時になっていて。

そろそろ寝ようかな〜というふっかさんとラウに続いて、俺も部屋に向かった。

ふっかさんとラウは向かいの部屋で、俺の向かいにも一つ、部屋がある。

一度ふっかさんに聞いたら、時間がかかるかも知れないけど帰ってくる子がいるからって。

それ以上は教えてくれなかった。