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佐久間side
阿部「絵馬、ってね、お願い事を書いてもいいんだけど、過去に書いたお願いが叶ったり、なにか自分のお願い事が叶ったら、お礼を書いてもいいんだよ。神社とか、お寺とかに奉納するものだから、お参りした時とかにお願いしたこととかでもなんで、も、よく、て…」
そこまでつらつらと喋ったあべちゃんは途中でハッとした表情になって、言葉が重くなっていく。
たぶん、俺たちのせい。
俺もふっかも、こんなに饒舌に喋るあべちゃんは初めて見たから、びっくりしちゃった。
深澤「亮平物知りなんだね、びっくりしちゃった」
佐久間「すごいね、調べたの？」
阿部「あ、いや…」
下を向いていて表情は見えないけど、耳が赤い。
そういう雑学っぽいの、好きなのかな。
俺も好きなアニメとかの話になると特に饒舌になっちゃうから、気持ちがよくわかる。たぶんふっかもそう。あいつもゲーム好きだから。
佐久間「ふふ、かわいー！あべちゃん！」
阿部「…ご、めん」
佐久間「なんで謝るの！あは！実はもっと知ってることあるんでしょ〜俺らに教えてよ」
阿部「ごちそうさまでしたっ！おいしかったです！」
突然、勢いよく立ち上がったあべちゃんは照れてるのを隠したかったのか。
でもさっきまでふらふらしてたのもあって、すぐに顔をしかめた。それに、隣のふっかがすぐに気づく。
深澤「おーおー、勢いよく立たないの。ふふ、恥ずかしいことじゃないんだから。佐久間なんて、よく嫁の話で饒舌になってるでしょ？」
ふっかがそっと身体を支えていた手を離すと、再びゆっくりと座った。
深澤「あべちゃんクイズ番組よく見てるもんね？そういうの好きなの？」
阿部「…うん、あと、クイズアプリとか、する」
佐久間「クイズアプリ！？そんなのあんの！」
阿部「…ある」
ふっと頬が綻ぶあべちゃん。かわいー。
佐久間「じゃあ今日はみんなでそれやろうよ！」
深澤「俺らが現役学生に勝てる未来が見えねぇ〜」
阿部「あっ、アニメの分野とか、なんか、分野ごとのクイズとかもある、から…」
佐久間「まぁじ！？あとでやろ！楽しみ〜」
まだ顔は赤いけど、うちに来て1番の笑顔を見た気がする。
あべちゃんにとって、気分が落ちがちの冬だけど、こうやって、みんなでのんびりして、落ち着いて過ごせるように、お手伝いして行ければいいな。
まだまだたくさんお互いのこと知っていこうね。
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作者名：みお | 作成日時：2023年2月10日 6時
