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佐久間side
俺とふっかはトースト、寝てる時間が長かったあべちゃんには雑炊を作って、机に並べる。
最近あべちゃんが教えてくれたんだけど、おかゆはなんとなく体調を崩した時のことを思い出すから、長く寝てた後、起きた時は雑炊がいいって。
そうやって、少しずつ自分の気持ちとかを言葉にしてくれるようになってさくまさんは嬉しい！
佐久間「はい、準備できたよ〜おいで〜」
ソファでぼんやりテレビを眺めていた2人に声をかける。
深澤「あんがと〜」
阿部「ありがと、さっくん」
今回、かなり眠っていた時間が長かったあべちゃんは立ちあがろうにも少しふらつくみたいで、ふっかが背中に手を添えて、自分でもソファの淵に手をついて、ゆっくりと立ち上がった。
そのままゆっくりダイニングテーブルまで来て、いつもの席に座る。
ふっかとあべちゃんが隣で、俺はあべちゃんの向かい側。
いただきます、と3人で手を合わせて俺とふっかはトーストにかじりついた。
あべちゃんはそっと雑炊をスプーンで掬い、ふぅふぅとした後ゆっくりと口に運ぶ。
佐久間「あべちゃん、おいし？」
阿部「うん、おいしい。ありがと」
佐久間「よかった〜食べれる分でいいからね」
まだ来たばかりの頃、食べ盛りだと思った俺はたくさんご飯を用意したんだけど、逆にあべちゃんには食べなきゃってプレッシャーだったみたいで、一度、気持ち悪くなって戻してしまったことがある。
もともとそんなにたくさんご飯を食べるタイプではなかったみたい。
好き嫌いはあんまりないみたいなんだけど。
俺とふっかが食べ終わってコーヒーを飲んでいる間も、のんびり雑炊を口に運ぶあべちゃん。
だいぶ、マイペース。
まぁそんな姿も、来た当初は見せてくれなかったからちょっとずつでも歩み寄れてるんだなってさくまさんは幸せなわけですよ。
佐久間「あ！そうだ！」
深澤「いきなり大声だすな、なんだよ」
ふっかはじとーっと、あべちゃんは手を止めて俺を見ている。
佐久間「絵馬！あのね、俺の描いたイラストの絵馬がね、今年でるんだけど、お願いして３つ今俺の手元にあるからあげるよ〜！好きなお願い書いてね！」
深澤「そういえばそんなこと言ってたな」
阿部「…お願い、じゃなくてもいいんだよ」
佐久間「およ？どういうこと？」
ちょっとキラキラした目をしているような気がするあべちゃんの目をみる。
ふっかも不思議に思ったみたいで、あべちゃんの言葉を待った。
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作者名：みお | 作成日時：2023年2月10日 6時
