my love to you

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「ななこちゃん、ありがとう」
「ふふっ、何ですか急に？変な直人さん」
「ママが大好きっていう話！」
「俺も好きやでおかん〜」
「俺も！」

皆が好きと言えば照れ臭そうにはにかんだななこちゃん。いつだって俺たちが気を回さなくて良いようにしてくれて、のびのびと自然体でいられる場所を作ってくれる。だからこうやって三代目でずっとやって来れたし、これからもずーっと一緒だっていう確信がある。例えぶつかって、喧嘩してもここに来ちゃえばまた笑いあえるんだ。

「気持ちはお菓子にしてくださいな」
「たーくさんあげるね！」

紙袋パンパンに買ったお菓子は隆斗だけのじゃなくて、ななこちゃんへのちょっとお高い良いとこのお菓子もある。

「りゅう、いたずらしたーい！」
「ええっ、いたずら？例えば」
「んーとね、こしょこしょ！がんちゃんにこしょこしょする！」
「うわっ、はははっ！」

お菓子よりいたずらに興味がある隆斗は横に座ってる岩ちゃんをくすぐった。小さい手でやられると余計くすぐったそう。

「こーら隆斗、行儀悪い子には、こうだ！」
「わー！たかーい！なおきさんたかい！」

そう言って高く隆斗を持ち上げた直己。どうやらお仕置きにはならず、きゃっきゃと楽しんでる。あーあ、まったくもう……

「直己さんやばいっす！なんかライオンキングみたいっす！」
「確かに！やべぇ！」

その姿がまるでライオンキングのあのワンシーンで、エリーや臣がパシャパシャ撮る。来年の仮装はそれもあり？

「ピーターパンなんだから飛んでるみたいにしてよ〜」
「あ、それなら絋菜も！」

隆二のリクエストに直己は仰向けになって、隆斗を上にあげた。その横で健二郎も同じように絋菜を抱っこしてあげた。隆斗は手を伸ばして飛んでるポーズしてる。絋菜はきょとんとしてて、あー、可愛い。

「ひこうき！」
「いや、今日はピーターパンだよ」
「あぅ〜？きゃっ、んうー！」
「絋菜も楽しそうだねー。良いね健ちゃんにやってもらえて」

楽しそうな二人にななこちゃん。隆二もにっこにっこしてる。俺も口角がずーっと上がりっぱなし。そして早くも健二郎がプルプルしてきた。情けないなーもう！

「健ちゃん頑張って！まだ撮ってるから！」
「ひ、絋菜、でかなったなぁ……！」

頑張って！と応援しながら皆で笑って、あー、ずっとこの時間続けば良いのにって思う。


(必要なのは、ただ信じる事さ)

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