今日:2 hit、昨日:1 hit、合計:7,198 hit
小｜中｜大
プロローグ ページ1
昔から物を壊すのが好きだった。
人の努力を踏みにじるのが好きだった。
だから、
人の命を奪う時が一番興奮した。
これまで、いったい何人もの人がこの命に時間と、お金と、労力を費やしたのか。それを考えると、笑いが止まらなくなる。
気が向けば奪って。
気付いた時には、習慣になっていた。
息をするように、ナイフを振るった。
今日もそうだった。
鉄の階段から飛び降りて、青年の上にのし掛かる。スカートの中のナイフを取りだし、喉を真一文字に切り裂、く、
生まれて初めて、躊躇を知った。
青年は私が手を下さなくても、今にも消えてしまいそうな、薄命そうな顔をしていた。
恐怖はない。絶望もない。
それなのに青年は泣き出しそうな顔をしていた。
「やっと迎えが来たのか。出来れば一思いに切り裂いてくれたまえ。」
包帯だらけの青年は、子供が背伸びをしているかのような口調で、そう言った。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 42人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「文豪ストレイドッグス」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：シリカゲル x他1人 | 作成日時：2016年7月15日 2時
