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翌日、某動画撮影日。
楽屋の扉を開けようとしたところで、後ろから声がかかった。
そのままグッとのしかかる重み。
「きょもおはよ！」
「おわっ、びっくりしたー、！おはよ樹」
「角できょも見つけて走ってきた！」
俺ってかわいい後輩〜〜！なんて楽しそうに背中にくっつく樹。
普段はグループのまとめ役で、見た目に反してしっかりした性格なのに。
こういうところはやっぱり後輩らしくて、年相応。
珍しく朝から上機嫌な樹と一緒に楽屋に入れば、今日は俺たちが最後のようだった。
中ではスマホを弄る北斗にお構いなく話しかける慎太郎と、高地を起こそうとするジェシー。
今日も変わらず、テンションの高い末っ子二人に癒される。
あの後、気が付けば既に日は登っていて。
俺はふかふかのベッドから飛び起き、そのままシャワー室へと駆け込んだ。
なんとか時間には間に合ったものの、やっぱり雨に濡れたまま眠ってしまったためか、身体はいつもより熱を帯びている。
樹が未だに背中にくっつきながら「きょも、なんか今日熱くね？」なんて言うものだから、気のせいだ、とあえて無視を決め込んだ。
約一時間半の撮影を終え、俺たちは楽屋へと戻る。
今日は二本撮りのため、一度各自昼食を挟んでから再開することとなった。
「俺コンビニ行ってこよ〜」
そう言って財布を持った慎太郎に、俺も！と樹が続く。
高地も甘いものが食べたいらしく、席を立った。
ジェシーが最後に楽屋を出ようとしたが、こちらを窺うように振り返った。
「大我も行く？」
ん？と優しく聞いてくるジェシー。
単純に昼食の心配をしてくれているのか、はたまたここに残る、俺とアイツのことを気遣ってか。
わからないけれど、その優しさに感謝をしつつ、「大丈夫」とだけ伝えた。
体調のせいか、生憎今日は食欲が湧かない。
行ってらっしゃい。と手を軽く振って、ジェシーを見送った。
途端、しん、と静まり返る楽屋。
流石にこの空気は嫌だろうから、きっとそのうち北斗も出ていくかな。
なんて、思っていたのに。
それから五分近く経っても、北斗は変わらず、スマホを弄り続けている。
もしかして、もしかしなくても、今がチャンスじゃないか？
俺はゆっくりと、席を立った。
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白梅(プロフ) - なぺこさん» なぺこさんコメントありがとうございます！嬉しい言葉がたくさん、、！不定期更新ですが、ぜひこれからも応援よろしくお願いします！ (2019年6月3日 16時) (
レス) id: ff41a5aa52 (このIDを非表示/違反報告)
なぺこ(プロフ) - とても面白いです！文章から、その時の情景がすごく伝わってきて読みやすいです！！好きです！応援してます！！ (2019年6月2日 22時) (レス) id: 7d886639bb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白梅 | 作成日時：2019年5月15日 18時
