第6話 昼食 ページ8
「芥川君。一緒に昼飯食べようか」
「いえ。僕は一人で…」
「君に何かあったら、俺達が榊上忍に怒られるんだ。頼むよ」
両手を合わせて拝む二人は、神月イズモさんと鋼コテツさん。中忍だと言う。
「…分かりました」
「芥川君は、何か食べたい物ある?」
「特にありません」
強いて言うなら、朝食のデザートに出したAが手作りの、
「ラーメンでもいいか?」
「はい」
三人揃って訪れたのは、『一楽』ののれんが店先に掛けられた、カウンタータイプのラーメン屋だった。既に二人先客がいたが、コテツさんが先にのれんをくぐる。
「テウチさん。三人ね」
「いらっしゃい! おや。見ない子だね」
「榊上忍の頼みで護衛してるんですよ〜」
「何!? Aが人に護衛を頼むだと!?」
「珍しい事もあったもんだ。明日は雪だな」
おかっぱ頭に激太眉の男が叫び、その隣で本を読んでいるのは、左目と顔半分を隠した銀髪男。僕は、銀髪の隣に座した。おしぼりで手を拭きつつ、イズモさんが尋ねる。
「榊上忍を知ってるって事だけど、芥川君と、どういう関係?」
「一緒に暮らしてます」
銀髪男と僕以外、全員出されたお冷やを盛大に吹き出し、店員が嫌な顔ひとつせず布巾で綺麗に拭き上げる。銀髪男は、カウンターに本を落としていた。げほげほと咳き込みながら、水が垂れる口元を先程のおしぼりで拭うイズモさんが問う。
「え。同棲!?」
「居候です」
「いくつ?」
「18歳です」
「へえ。俺達と同い年か。タメ口でいいんじゃないの?」
「俺は、マイト・ガイだ! よろしくな!」
全身緑タイツ着用という時点で変人だが、邪気はない。暑苦しいだけだ。
「俺は、はたけカカシ。Aとは旧知の仲だ。よろしく」
店内に居る
「
僕の世界の百万円に相当すると推測し、彼女が帰還した際に恩返しを決意した。
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作者名:エミリア | 作成日時:2017年1月9日 23時