第70話 結納式 ページ23
「此の度は、中也とAさんの結婚をお許し頂きまして、誠に有り
「こちらこそ、よろしくお願い致します」
9月末の日曜日。時刻は、11時50分。
お見合いをした同ホテルの1階にある『麓屋』で、進行役の森さんが、結納式の始めの挨拶を告げる。約2ヵ月後に挙式も行うつもりだったが、本来なら、神崎家とポートマフィアを繋ぐ
曾孫である自分の手で殺害しているため、求婚後に数日悩んでいたが、父と森さん双方から、『仕方がないね』の一言であっさり済ませられた。中也は、紋付袴を着ようにも、『被検体になる前の記録が無いから』と、彼自身着用を諦めていた。だが、両親と千葉の親族に結婚挨拶が終わり、参拝後に然り気なく助言して下さったのは、
それぞれ、男性側は背広。女性側は、ワンピースにボレロ。または、薄いカーディガンを羽織った姿で出席している。洋室のため、一同が席の横で立席したまま一礼し、森さんが離席し、従業員の方々が用意して下さった別のテーブル上に、彼が用意した結納品を手で持ち上げる形で、父の前まで歩み寄り、それを運んできた。軽く一礼して席に戻り、彼がこう告げる。
「それは、私共よりの結納で御座います。どうぞ、幾久しくお納め下さい」
最後に深々と頭を下げ、こちらも返礼。そして、
「ありがとうございます。幾久しく、お受け致します。こちらが受書でございます。ご確認下さい」
贈られた結納品を父がテーブルへ持っていき、結納返しを森さんの前に運び、同様に確認する。その後、結納記念品として婚約指輪と腕時計を披露でき、父が絞めの言葉を返して、こう言った。
「本日は、誠に有り難うございました。心ばかりではありますが、お食事を用意させて頂きましたので、どうぞ、お召し上がり下さい」
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エミリア1415(プロフ) - 薫染-ゆきせ-さん» 薫染ゆきせさん、コメントと応援。ご指摘ありがとうございます。意味を間違えて使っていました。教えて頂き、ありがとうございます。すぐに修正しますね。更新も頑張ります。 (2019年8月25日 21時) (レス) id: 82aefb6635 (このIDを非表示/違反報告)
薫染-ゆきせ-(プロフ) - 此れからも更新頑張って下さい!2枠続けてのコメント失礼しました。あと 言葉運びが意図的なものだったらすみません! (2019年8月25日 20時) (レス) id: e1459da1b7 (このIDを非表示/違反報告)
薫染-ゆきせ-(プロフ) - 何時も楽しく読ませて貰ってます!89話の中の台詞についてなんですけど…内容的に「満身創痍」ではなく「五体満足」の方があっていると思いますよ。あの台詞だと「全身傷だらけで良かった。」みたいな意味になってしまうので…可也 上から目線ですね。すみません (2019年8月25日 20時) (レス) id: e1459da1b7 (このIDを非表示/違反報告)
エミリア1415(プロフ) - 銀桜さん、コメントありがとうございます。少しでも話を進められるように、更新頑張りますね。 (2019年8月22日 17時) (レス) id: 82aefb6635 (このIDを非表示/違反報告)
銀桜(プロフ) - あぁ、夢主ちゃんと大我くんが元に戻って良かったです。更新頑張ってください! (2019年8月22日 17時) (レス) id: 1194b2a018 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:エミリア | 作成日時:2019年6月30日 13時