第４話 職業 ページ5
「オッハヨウゴザーイマース！」
「おはようございます」
「ああ。おはよう」
早朝ランニングは、火神Aになってから続けている日課だ。
先頭は、自転車を漕いでいるヴィクトル。ユーリと並走し続ける後ろで、やや遅れ気味の勇利の傍らには、ヴィクトルの愛犬も一緒だ。目的地は、練習場のスケートリンクがある『アイスキャッスル はせつ』。施設前には、大きな『本日貸切』の文字が描かれている立て看板が立てかけてある。
「Aは、どうする？ エキシビションで一緒に滑るかい？」
ヴィクトルが、さも当然のように聞いてきたため、驚く表情を見せる。
「滑れないので結構です。貴方達の練習を邪魔しないように、フロントで待機します。お互い
「へぇ。その思考には感心するな。だけど…」
眼前にまで歩み寄って、顎をつかまれ、上を見上げる形になる。俗に言う『顎クイ』だ。それに加えて、なぜか下唇を親指で触れられる。一連の動作に、ユーリが近くで何か
「Aは、なんの
３人の男性の目が幾分期待に満ちているが、自分の職業は、だ。
「ただの女優ですよ」
大勢の女は、ヴィクトルの行動に惚れるだろうが、いかんせん、あたしは知識はあっても、男所帯で育ってきたせいか恋愛に対して鈍感だ。頬を赤らめもせずに、毅然と言い放ったのに驚いた様子だったが、直後にユーリが間に割り込み、彼の手によって、強制的にヴィクトルと離される。
「ヴィクトル！ Aから離れろって、さっきから言ってるだろ‼」
「え？ 美人を前にしてたから、全く聞こえなかったよ」
悪びれもせずに告げた彼に、少年が青筋を立てた事は言うまでもない。
今朝のやり取りから、数時間後。
長谷津市内を観光していると、優子さんから電話がかかってきた。鼻血でも出したのだろうか。鼻が詰まっているような声だ。
『本物のヴィクトル、バリ格好良かけん、Aちゃんも観光しとらんで、リンクに
「遠慮しときます。あたしとは全然違う世界やけん、近寄りにっかとですよ」
たとえ、アマチュアでも氷上に戻らないと決めている。
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エミリア1415(プロフ) - 匿名さん» コメントありがとうございます。ロシアに忍がいるとは、一言も書いていません。設定も盛り込み過ぎているとは思いません (2018年3月28日 12時) (
レス) id: c808353d76 (このIDを非表示/違反報告)
匿名 - ロシアなのに忍とかあるわけないでしょ。設定盛り込みすぎて意味わかんない (2018年3月26日 16時) (レス) id: 826fa97ab5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：エミリア | 作成日時：2017年10月9日 22時
