第35話 報告 ページ36
「久しいな。二人共」
父上とヴァフリーズが来日する最終日。落ち着いたホテルで、周囲に内容を知らされないため、彼は『念のために』と、パルス語で会話の
《オスロエス様、叔父上。お久しぶりでございます。今日は、時間を取って頂き、ありがとうございます》
《そんなに
彼らは、私達の姿を現した時からずっと微笑んでいる。対照的に、ダリューンは脚の上に拳を作り、至極真面目な表情と声音で頭を垂れた。
《お２人には、ご報告が遅れてしまい大変申し訳ありません。私とA様は、３ヵ月前より交際しております》
意を決して告げた彼に対し、関係者である彼らは、大して驚きもせず目配せするだけだ。そして、父が耐えきれなくなったように肩が震え、口元を押さえた手から押し殺した笑いが漏れ出て、目尻から涙が流れる。
《何かと思えば、そんな事だったか》
《…は？》
顔を上げて
《去年、ニューヨークに行く前に、お前宛てで小包が届いただろう？》
《はい》
《いつもインターネットで購入するのは、馬関連の物品だ。それで察したんだ。あの中には、指輪が入っているとな。それを渡す相手など、意中の女性しかおらんだろう？》
《ご明察です》
『独身の叔父上に何が判るのだろう』と失礼な疑問が浮かんでいるのが、甥であるダリューンの顔から読み取れる。その思考は、ヴァフリーズに筒抜けの様子で、一つ軽く咳をする事で一時的に怒りを
《
《アルスラーン様から、『剣術と鍛錬を大学生活の中でも欠かさずしていて、好みも変わっていない』と、文化祭の準備の時に聞き及んでいたので。勘です》
父は真剣な表情で取り繕い、正式にパルス家当主として、あたし達を正式な婚約者として認め、了承して下さった。
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エミリア1415(プロフ) - お久しぶりです、イヴィさん。季節は冬で、年末のマンハッタン。ベタだな…と自分でツッコミつつ、次の話を組み立てている最中です。 (2016年9月30日 10時) (
レス) id: 37abc421ec (このIDを非表示/違反報告)
イヴィ - キャー\(//∇//)\2人で旅行とは…！これはますます見逃せません！次話での展開楽しみです！ (2016年9月29日 23時) (レス) id: 5980d81e59 (このIDを非表示/違反報告)
エミリア1415(プロフ) - コメントありがとうございます。作者も、ここから話をどう組み立てるのか分かりませんが、最終的にはハッピーエンドにしたいと思います。 (2016年7月5日 22時) (レス) id: 37abc421ec (このIDを非表示/違反報告)
イヴィ - まさかの犯人ダリューン…これは予想外ですΣ（ﾟдﾟlll）驚きのMAXですどうなっちゃうの次話？！ (2016年7月5日 19時) (レス) id: 1461fa90cc (このIDを非表示/違反報告)
イヴィ - ありがとうございます\(//∇//)\凄く楽しみにしてたのでとても嬉しいです！何やら記憶も戻りつつあるようですし次回が今から待ち遠しいです！ (2016年6月22日 23時) (レス) id: 1461fa90cc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：エミリア | 作成日時：2015年7月24日 22時
