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✼ ✼ ✼
「俺もいない」
「……はあ」
「そこでだ。たまに花を貰えないか？」
「……ぅえｯ？」
ぽかんと彼を見るが、やっぱり彼は特別何かを気にした様子なく話を続ける。
なに、私のがおかしいのだろうか？
「代わりに栄養剤を渡す」
「あぁ……なる……」
等価交換ということだろうか。
まぁ確かに、花生みは栄養剤でそこそこは何とかなる。
けれど花食みはそういった類の物がない。
花食みは基本スペックが高いが精神不安定になる者が多いのも、そういった事情があるのだろう。
まだそんなに親しくないが、彼も色々と苦労してきているのかもしれない。
私としては特に不都合はない。
「いいよ……」
「ほんとか？」
「スマイルが言い出したんじゃん」
「いや……てっきり断られるかと思ったから」
それでも言ってきたということは、やはり彼の人生も中々大変なのだろう。
ありがとうとふわっと笑った表情にどきっとしたのは、気のせいじゃなさそうだ。
こうして私と彼の関係が始まった。
後に後悔することになるとも知らないで＿＿＿
✼ ✼ ✼
ふと、夜中に唐突に目が覚める。
何だか懐かしい夢を見たものだ。
あれは大学生の時のことだ。
夢の中の私も、スマイルも幼さの残る顔立ちをしていた。
もぞもぞと身体を起こせば、少しずつ夜目がきいてくる。
隣で寝ている彼がいて。
そういえば昨日遅くに泊まりに押しかけてきたんだった。
腰と喉の痛みから意識を失う前のことを思い出す。
お互いにしばらく忙しくて会えて無かったからか、玄関で顔を合わせるなりがっつかれたことには文句を言いたい。
なけなしに着せられていた彼のシャツにすら腹立たしい。
……とはいえすぐに自分の服は見つけられなかったから八つ当たりは諦めるが。
サイドテーブルのペットボトルを間接照明だけを頼りに探る。
水を飲んで一息つけば、先程の夢……というよりは過去の記憶が改めて蘇ってきた。
あの頃の自分に会えるなら。
すかさずにそれは止めておけと、何が何でも止めるのに……。
✼ ✼ ✼
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しらたま。(プロフ) - 玲さん» ありがとうございます✨ (12月30日 0時) (
レス) id: a02f9236c1 (このIDを非表示/違反報告)
玲(プロフ) - お仕事お疲れ様です (12月29日 23時) (レス) @page50 id: db3c5f0a70 (このIDを非表示/違反報告)
しらたま。(プロフ) - なすかまさん» いつもご丁寧にコメくださりありがとうございます！とても嬉しいです^^ やはり皆様の反応は気になりますのでこうしてご感想頂けるのはとてもありがたいです。モチベになります！気ままに頑張りますので、今後もよろしくお願いします!! (11月29日 22時) (レス) id: a02f9236c1 (このIDを非表示/違反報告)
なすかま - 遅くなりましたが、８冊目、おめでとうございます！そして私は幸せです、、、なんといっても、brさんの誕生祭にこんなドキドキキュンキュンするものが読めるなんて、、、。幸せ以外のなにものでもありません！お忙しいとは思いますが、頑張ってください！ (11月29日 21時) (レス) id: 257f27a87a (このIDを非表示/違反報告)
しらたま。(プロフ) - すみれいんさん» コメありがとうございます！バース書いたらすみれいんさんがいらっしゃるかなと思ってました笑 Ωよりこっちの方がなんか病んでる人は多くなりそうです……はい^^; 誤字お目汚し失礼しました！全然そのままで大丈夫ですよ。ありがとうございます！！ (11月17日 22時) (レス) id: a02f9236c1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しらたま。 | 作成日時：2023年11月16日 15時
