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✼ ✼ ✼
何度か啄むようにキスをされると彼が離れたのがわかり、目を開ける。
そうなったらいいな、と思ったのは事実だが、思惑が透けすぎているのも恥ずかしいものだ。
照れ隠しに目線を下げて、先程の言葉を聞き返す。
「さ、さっき言ってた『そっち』って？」
「あぁ……」
すると握られていた手をぐっと引かれて。
え？と思っている間に視界はスマイルと天井に早変わりしていた。
ソファに倒れ込んできょとんとしている私を見下ろす彼は、やっぱり楽しそうに少し笑った。
「ヤドリギの話、他のは知らないのか？」
「え？……うーん、知らないかな。他にあるの？」
「まぁ……色々あるんだが」
酔って甘くなる彼に、私は未だに慣れない。
彼は少し赤くなった目元をそのままにその瞳を細めると、身体を丸めて私の耳元へと唇を近づけてくる。
その熱い吐息にびくっとなる私に、肩を揺らしながら笑って頭を撫でてきた。
スマイルが私の耳元で囁いてくる。
「ヤドリギの下では女性はキスを拒めない」
「え？」
「だからヤドリギの下に行く女性は覚悟が必要ってこと」
顔を少し離した彼と再び目が合う。
彼の普段あまり色の変わらないその瞳が、珍しくぎらりと私を射抜く。
それによって固まって動かない私を見て、彼は楽しそうに口元を歪めた。
「だから覚悟しろよ」
「ぁ……」
それって食べられる覚悟ってことではないのでは？
そう思ったところで。
どうやらもう遅いようだ。
胸焼けするほど甘い甘いクリスマスが訪れる。
結局はヤドリギを飾った時に、私が期待した通りになった＿＿＿
ということで……いいのだろうか……？
end.
✼ ✼ ✼
すべり込みメリクリ！
皆さんが読む頃にはクリスマスじゃないかもしれないけども……笑
補足するとヤドリギのドイツ語がミステルです。
実はヤドリギは宿り木で日本語なんですよね。
作者のひとりごと。��
そういえば【WT】きみは桜【kn】は後日談もUPして無事完結いたしました。
お読みいただいた方、ありがとうございました。
しらたま。
追記：最後だけ加筆修正しました。
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しらたま。(プロフ) - 玲さん» ありがとうございます✨ (12月30日 0時) (
レス) id: a02f9236c1 (このIDを非表示/違反報告)
玲(プロフ) - お仕事お疲れ様です (12月29日 23時) (レス) @page50 id: db3c5f0a70 (このIDを非表示/違反報告)
しらたま。(プロフ) - なすかまさん» いつもご丁寧にコメくださりありがとうございます！とても嬉しいです^^ やはり皆様の反応は気になりますのでこうしてご感想頂けるのはとてもありがたいです。モチベになります！気ままに頑張りますので、今後もよろしくお願いします!! (11月29日 22時) (レス) id: a02f9236c1 (このIDを非表示/違反報告)
なすかま - 遅くなりましたが、８冊目、おめでとうございます！そして私は幸せです、、、なんといっても、brさんの誕生祭にこんなドキドキキュンキュンするものが読めるなんて、、、。幸せ以外のなにものでもありません！お忙しいとは思いますが、頑張ってください！ (11月29日 21時) (レス) id: 257f27a87a (このIDを非表示/違反報告)
しらたま。(プロフ) - すみれいんさん» コメありがとうございます！バース書いたらすみれいんさんがいらっしゃるかなと思ってました笑 Ωよりこっちの方がなんか病んでる人は多くなりそうです……はい^^; 誤字お目汚し失礼しました！全然そのままで大丈夫ですよ。ありがとうございます！！ (11月17日 22時) (レス) id: a02f9236c1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しらたま。 | 作成日時：2023年11月16日 15時
