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✼ ✼ ✼
「似合ってる。それにして正解だったわ」
「ありがとう。後で鏡で見てみる」
きっとこの冬はこれしかつけないだろう。
服もこれに合うものしか選ばなくなる気がする。
脳内で手持ちの合いそうな洋服をピックアップしていれば、スマイルがソファの上でふたりの間を詰めてきた。
なんだろうと思って黙って様子を伺っていれば、ソファに置いていた片手を上から握られ、反対の手でそっと頬を撫でられる。
その甘い手付きに、アルコール以外の熱が上がってきた。
「す、スマイル……？」
近くなったその瞳が私を捉えてくる。
ぱちりと目が合うと、彼は少し意地悪げに微笑んだ。
「いや、期待には応えてやらないと、と思って」
「……え？」
「これ」
そう言うとスマイルはソファの上を指差した。
つられて目を向ければ、そこにはスマイルが部屋に来た時に気にかけていた、壁にかかった緑のリースが存在している。
私の頬がより熱くなる。
「き、気づいて……たの？」
「“ミステル”ね。最初は分かんなかったけど、ケーキ食べてる時にそういえばAは大学時代ドイツ語専攻だったな……って」
スマイルの指先が頬から顎にかけてのラインをなぞってくる。
ふるふると恥ずかしさから震えがくるのを、きっと気づいているだろうに、彼は面白がってやめてくれない。
彼もアルコールのせいか、行動がいつもよりも大胆な気がする。
「で？」
「……え？」
「どういうつもりで用意したのか教えてくれないと、正解か分からないだろ」
い、いじわるだ。
どうせ分かっているくせに、言わせようとしているのだから。
私が困っているのを楽しげに見下ろす彼から目線を逸らす。
それでも顔を固定されているから、その上がった口角が視界の端にちらついていた。
「……お花屋の人に“ヤドリギ”の下でキスすると幸せになれる、って聞いたから」
「そっちね……じゃあ、幸せにならないとな」
ふっと視界が暗くなる。
咄嗟に目を閉じれば、唇に優しい口づけが降ってきた。
先程飲んでいたワインの香りがしてくらくらしてくる。
✼ ✼ ✼
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しらたま。(プロフ) - 玲さん» ありがとうございます✨ (12月30日 0時) (
レス) id: a02f9236c1 (このIDを非表示/違反報告)
玲(プロフ) - お仕事お疲れ様です (12月29日 23時) (レス) @page50 id: db3c5f0a70 (このIDを非表示/違反報告)
しらたま。(プロフ) - なすかまさん» いつもご丁寧にコメくださりありがとうございます！とても嬉しいです^^ やはり皆様の反応は気になりますのでこうしてご感想頂けるのはとてもありがたいです。モチベになります！気ままに頑張りますので、今後もよろしくお願いします!! (11月29日 22時) (レス) id: a02f9236c1 (このIDを非表示/違反報告)
なすかま - 遅くなりましたが、８冊目、おめでとうございます！そして私は幸せです、、、なんといっても、brさんの誕生祭にこんなドキドキキュンキュンするものが読めるなんて、、、。幸せ以外のなにものでもありません！お忙しいとは思いますが、頑張ってください！ (11月29日 21時) (レス) id: 257f27a87a (このIDを非表示/違反報告)
しらたま。(プロフ) - すみれいんさん» コメありがとうございます！バース書いたらすみれいんさんがいらっしゃるかなと思ってました笑 Ωよりこっちの方がなんか病んでる人は多くなりそうです……はい^^; 誤字お目汚し失礼しました！全然そのままで大丈夫ですよ。ありがとうございます！！ (11月17日 22時) (レス) id: a02f9236c1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しらたま。 | 作成日時：2023年11月16日 15時
