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✼ ✼ ✼
そっと、その白すぎるふくらはぎに手を添える。
先程、顔中にキスしたように花とは違うところにまず口づけを落としていけば、顔を真赤にしたAに睨まれた。
「っぶるーく……！」
「ふふ、可愛いねぇ」
「た、食べないなら放して！恥ずかしいんだから」
「分かったってば」
怒られちゃったらしょうがない。
今度こそはその花へと顔を寄せた。
華やかで、それでいて清涼感ある香りが鼻を抜けていく。
花の咲く頻度の高い彼女は常にこの香りをまとっている。
僕のよりも小ぶりなその花を1輪、かぷりと丸ごと噛みつく。
もぐもぐと咀嚼する様子を見ている彼女に笑って見せれば、やはり恥ずかしいのか、ふいと目線を逸らされてしまった。
2輪目へと意識を向ける。
決して本当の意味で美味しいとは思えない。
それでも彼女のひと欠片も取りこぼしたくなくて、慎重にそれへとかぶりついた。
このときばかりは心底思う。
なぜ、僕は彼女の花食みではないのだろうか。
彼女を助けてあげられるのが僕以外にいるなんて、考えたくもないのに。
すっと細い足首へと指先を走らせる。
お世辞にも健康的とはいえない、華奢な身体は、具合が悪い時は本当に消えてしまいそうになるのだ。
あぁ、彼女を構成する全てを僕が与えられたらいいのに。
「ぶるーく……？」
「え？」
「無理しなくていいんだよ？」
どうやら少しぼんやりとしていたらしい。
顔を上げれば心配そうなAと目が合う。
花生み同士、程度の差こそあれど花が咲いた後の疲労感も分かっているし、なによりその花が特別美味しくないことも知っている。
それでも、と彼女に微笑んだ。
「んーん、Aが好きだなぁって」
例え花生み同士だとしても。
この花は僕のために咲いてくれているのだと思えば。
「え……ん、私も……ぶるーくが好きだよ……」
小さな声が届いてくる。
その音も、表情も……彼女の全部が。
それらの全てがこの花を構成しているのだと思えば＿＿＿
あーもうあと1輪しかないのか。
なんだが勿体なく思えて、惜しむように最後の1輪をゆっくりと口に含んだ。
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しらたま。(プロフ) - 玲さん» ありがとうございます✨ (12月30日 0時) (
レス) id: a02f9236c1 (このIDを非表示/違反報告)
玲(プロフ) - お仕事お疲れ様です (12月29日 23時) (レス) @page50 id: db3c5f0a70 (このIDを非表示/違反報告)
しらたま。(プロフ) - なすかまさん» いつもご丁寧にコメくださりありがとうございます！とても嬉しいです^^ やはり皆様の反応は気になりますのでこうしてご感想頂けるのはとてもありがたいです。モチベになります！気ままに頑張りますので、今後もよろしくお願いします!! (11月29日 22時) (レス) id: a02f9236c1 (このIDを非表示/違反報告)
なすかま - 遅くなりましたが、８冊目、おめでとうございます！そして私は幸せです、、、なんといっても、brさんの誕生祭にこんなドキドキキュンキュンするものが読めるなんて、、、。幸せ以外のなにものでもありません！お忙しいとは思いますが、頑張ってください！ (11月29日 21時) (レス) id: 257f27a87a (このIDを非表示/違反報告)
しらたま。(プロフ) - すみれいんさん» コメありがとうございます！バース書いたらすみれいんさんがいらっしゃるかなと思ってました笑 Ωよりこっちの方がなんか病んでる人は多くなりそうです……はい^^; 誤字お目汚し失礼しました！全然そのままで大丈夫ですよ。ありがとうございます！！ (11月17日 22時) (レス) id: a02f9236c1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しらたま。 | 作成日時：2023年11月16日 15時
