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私たちはどちらも花生みだから。
お互いの体液から栄養を得ることはできない。
それでも、そうすることによってなんだか心が満たされるのは、それは恋人としての特権なのかなとは思う。
どれぐらいそうしていたか。
ぐったりする私をよそに彼は余裕綽々な様子で、それでいて名残惜しそうに離れていく。
それをぼんやりと見ていれば、頬を撫でてくる手の赤い色彩が再び目に飛び込んできた。
「……ねぇぶるーく。それ食べてもいい？」
「いいけど……いつも言うけど美味しくないでしょ？」
「うん……」
それでも彼は否とは言わず、どうぞと手を差し出してくる。
彼の左手をそっと両手で持ち上げて、まだ熱を持ったままの唇を今度はその手の甲へと寄せた。
はむっ、とまずはその花びらを一枚唇で挟んでみて。
そっと、彼へ負担がかからないように優しくちぎって咀嚼する。
うん、分かっていたけど特別に美味しいとは感じない。
これを美味しいと思うのは花食みだけなのだから。
ぱく、と今度は花びら2枚に噛み付いてみる。
それでも彼を構成するものを誰かに渡したくなくて。
ただ、この甘味と苦味が入り混じった花の味が、お前では無理なのだと突きつけてくるようでもあった。
独占欲と優越感と失望感。
色んなものが湧き出てくる中、必死に彼の手を握りしめてその花を食べていれば、ふいに落ちてきた長い髪を耳にかけられる。
それに我に返ってふと、顔を上げるとぱちりと彼と目が合った。
彼は恍惚とした瞳でこちらを見ていて。
その予想外の表情に思わず固まってしまう。
夢中になりすぎていたかな……？
恥ずかしさも込み上げてくると、それと同時にびりっと慣れた痛みが足に走った。
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しらたま。(プロフ) - 玲さん» ありがとうございます✨ (12月30日 0時) (
レス) id: a02f9236c1 (このIDを非表示/違反報告)
玲(プロフ) - お仕事お疲れ様です (12月29日 23時) (レス) @page50 id: db3c5f0a70 (このIDを非表示/違反報告)
しらたま。(プロフ) - なすかまさん» いつもご丁寧にコメくださりありがとうございます！とても嬉しいです^^ やはり皆様の反応は気になりますのでこうしてご感想頂けるのはとてもありがたいです。モチベになります！気ままに頑張りますので、今後もよろしくお願いします!! (11月29日 22時) (レス) id: a02f9236c1 (このIDを非表示/違反報告)
なすかま - 遅くなりましたが、８冊目、おめでとうございます！そして私は幸せです、、、なんといっても、brさんの誕生祭にこんなドキドキキュンキュンするものが読めるなんて、、、。幸せ以外のなにものでもありません！お忙しいとは思いますが、頑張ってください！ (11月29日 21時) (レス) id: 257f27a87a (このIDを非表示/違反報告)
しらたま。(プロフ) - すみれいんさん» コメありがとうございます！バース書いたらすみれいんさんがいらっしゃるかなと思ってました笑 Ωよりこっちの方がなんか病んでる人は多くなりそうです……はい^^; 誤字お目汚し失礼しました！全然そのままで大丈夫ですよ。ありがとうございます！！ (11月17日 22時) (レス) id: a02f9236c1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しらたま。 | 作成日時：2023年11月16日 15時
