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「わるい……」
「ほんとだよ」
すかさず厳しい物言いをしたのはやっぱりぶるーくだった。
俯いている彼が何を思っているか分からなかったが、座っているなかむが彼の顔を見上げてはっとする。
それに続いて俺たちもぶるーくの足元のコンクリートが濡れていることに気づいた。
「……死んじゃう、かとおもっ……ｯ」
それを聞いてふと思い出す。
ぶるーくの知り合いがその病で喉を詰まらせ、儚くなったのは半年前のことだった。
それを思い出したのか。
えぐえぐとなかむに泣きつくぶるーくに、なかむは少し困ったように苦笑してもう一度わるい、と言って肩を叩いた。
「いつから？」
いつもと変わらない調子で言うスマイルの顔を見れば、顔色は人一倍悪かった。
なかむは少し口を紡ぐような表情をしたが、皆からの視線に観念したように口を開く。
「一ヶ月前……」
「1ヶ月！？お前だってこれ花まんまじゃ……」
きりやんが先程の桃色の花を見て声を上げる。
その病に詳しくない俺だって知っている。
この病は進行の度合いで花びらからつぼみ、花そのものを吐き出すようになるのだ。
更に厳しい顔になったきりやんがなかむに声を荒げる。
「進行が早すぎる！しかもなんで俺等に話してくれなかったんだよ！！」
それは俺ら全員の共通の叫びで。
でもなかむと浅い付き合いじゃないからこそ、全員なかむの答えを聞かなくたって分かってた。
「わるい……」
なかむもきっと俺等の気持ちも分かるのだろう。
そう言って泣きそうな顔する彼に、俺たちも何も言えず、ただただ拳を握りしめるだけだった。
気づいてやれなかったやるせ無さが感情を覆い尽くす。
すると今まで黙ってじっとなかむを見ていたシャークんが口を開いた。
「治るのかよ」
それにはっとしたように皆が顔をあげる。
つまりそれは……
なかむは静かに微笑んだ。
それは俺たちが知らない表情で。
こんな時にと思うが、今までで一番儚く美しいものに見えた。
そしてとても憎らしいものにも見えた。
「ほんとに……ほんとに？」
ぶるーくの震える声が伝わってくる。
きりやんが耐えきれず目線をそらし、シャークんとスマイルが俯くのが視界の端に見えた。
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しらたま。(プロフ) - なすかまさん» コメありがとうございます！そう言って頂けるととても嬉しいです。書くのが難しい方ではありますが、頑張っていきますので、今後もよろしくお願いします。 (9月4日 19時) (
レス) id: a02f9236c1 (このIDを非表示/違反報告)
なすかま - キャースマさんヤバァァイ！本当に毎回私の性癖にぶっささってきて叫ぶほかありません！本当にありがとうございます。積極的で彼女のこと大好きなスマさんが大好物でして、、今まで見てきたどの作品のメンバー様より、私の好みでとても嬉しくておもしろいです！ (9月3日 21時) (レス) @page49 id: 257f27a87a (このIDを非表示/違反報告)
しらたま。(プロフ) - すみれいんさん» どうにか上手く書けないか模索中です笑 思ったよりも番ちゃん達の個々の設定がしっかり出来ちゃったので、上手く活かしていきたいですね！狙われる番ちゃんを守るメンバーとかもありかな、と色々考えてます( Ꙭ )💭 (9月1日 0時) (レス) id: a02f9236c1 (このIDを非表示/違反報告)
すみれいん(プロフ) - しらたま。さん» 語彙力消えたので、あー好き、それは好き、もう、皆の番ちゃん揃ったら絶対面白いし可愛い。それを動画でも撮るメンバー良き。あー！？と可愛すぎて？情緒おかしくなりそうです😆 (8月31日 23時) (レス) id: a715f4eb82 (このIDを非表示/違反報告)
しらたま。(プロフ) - すみれいんさん» 少しでも皆さんが美味しい！と思ってくださるのなら書いてる身としては光栄ですw 仲良くしているΩに計画通りニヤリっていうαをね、書きたいんですよね笑 番の為に結託するαみたいな。ひとりごとの方にでものせようかと思います笑 (8月30日 1時) (レス) id: a02f9236c1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しらたま。 | 作成日時：2023年8月20日 18時
