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その声が近かったから思わず顔を上げてしまったが、まさか目が合うとは思っていなくて。
風が吹いて彼の髪を揺らす。
舞い散る桜と晴れ渡る空を背景にばちり、と合ったのはとても美しい瞳をしている人で。
同じ年くらいの……綺麗な男の子。
恐らく私が着ている制服と同じ種類のものを身にまとっている。
それよりもなによりも、
『わたしが見えるんですか！？』
「…………………………は？」
思わず初対面の人相手にそう叫んでしまったのは許して欲しい。
どうやら彼は私が幽霊だとは気づかずに声をかけてきたみたいで。
嬉しさからテンションが上って喋りまくる私を最初は困惑したように、そして最後には呆れたように見てきたが、逃げるような素振りは見せなかった。
それがやっぱり嬉しくて、にこにこしていると彼はなんてこと無く学校へ行くと言って去っていく。
その後姿に思わず慌てて名前を聞いてしまったが……。
『スマイル……』
そのあだ名に似つかわしくない、表情の少なかった彼の顔を想って自覚する。
あぁ、幽霊でも一目惚れってするんだな、と……。
これが私と彼の、終わりと始まりへ向かう出会いだった。
まだ自分たちがこの美しき世界の一部だと知らない私たちの。
私の全てであり、彼の一部である、その長くて短い数十日。
かくして私と彼の交流は始まったのだった＿＿＿
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しらたま。(プロフ) - おださん» おださん初めまして！コメありがとうございます!! 今回は特に高校生らしい純粋さ、真っ直ぐさ、大人への移り変わりみたいなのを意識しているので、そう言って頂けるのは非常に嬉しいです^^！ 駆け足ではありますが、最後までもう少しお付き合い頂けたら幸いです🍀*゜ (3月8日 16時) (
レス) id: a02f9236c1 (このIDを非表示/違反報告)
おだ(プロフ) - (続き失礼します。) この先の結末が別れしかないからこそ言えなかったり、できなかったりすることもあるだろうに、全員で人のためを思って行動できる人をただそういう風に描けるしらたま。様の文体が、一層登場人物の純粋さを引き立たせていて大好きです。 (3月8日 16時) (レス) id: dd244e2324 (このIDを非表示/違反報告)
おだ(プロフ) - 初めまして。コメント失礼します。純粋に真っ直ぐにお互いを思い合って、周りの友人もそんな二人を見守って全力で協力して、お互いを尊重し合っている関係と物語に切なくなります。→ (3月8日 16時) (レス) @page48 id: dd244e2324 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しらたま。 | 作成日時：2024年2月29日 20時
