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ついたのは公園から少し歩いたところにある一軒家だった。
少し年季の入った家が集まる公園の周りよりも、新しそうなモダンな家が集まる一帯にあり、外観からして何だかお洒落に見える。
その玄関前に立つとスマイルは傘を閉じた。
『ここって……』
「俺の家だけど」
さも当然というように彼はがちゃりと鍵を開けて中に入る。
目線でさっさと入れと促されて、慌てて内側へと身体を滑り込ませた。
え、何でスマイルの家に……？
玄関先に置いてあったタオルでがしがしと濡れた所を拭きながらスマイルが「こっち」というので、訳が分からないままついていく。
案内されたのはどうやらリビングのようで、スマイルは電気をつけるとテレビにも電源を入れて適当な番組をつけた。
「俺シャワー行ってくるから適当に座ってて。触れそうならテレビとか、その辺の雑誌とか本とか見てていいから」
『え、あ、ご家族は？』
「母親は今日、実家に行っててもともと泊まり。父親も仕事のトラブルで急遽会社に泊まり込みになったらしい。だから誰もいないから安心しろ」
……それは安心、でいいのだろうか。
いやいたらいたで、確かにバレないようにする必要はあるんだけども。
リモコンを受け取る時、それに触れるように集中する。
彼が差し出したそれを手に持った時に、彼が一瞬固まった。
不思議に思って見上げると、スマイルは目が合う前にぱっと手を離し、さっさとリビングを出ていく。
何だったんだろう……。
とにかく混乱した頭を落ち着けようと、ソファにそっと腰掛けてみる。
そわそわとしてしまうのは、やはりどうしようもないことだ。
だって、好きな人の家なわけだし……。
まぁ幽霊なので？何も無い訳ですが。
それにしても何でスマイルは急にこんな……？
テレビでは今月流行った音楽のトップチャートが紹介されている。
知っているようで知らないその曲は、私と彼の隔たりを表しているかのようで。
流れているのは幸せのラブソングだというのに、なぜか少し悲しくなってきた。
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しらたま。(プロフ) - おださん» おださん初めまして！コメありがとうございます!! 今回は特に高校生らしい純粋さ、真っ直ぐさ、大人への移り変わりみたいなのを意識しているので、そう言って頂けるのは非常に嬉しいです^^！ 駆け足ではありますが、最後までもう少しお付き合い頂けたら幸いです🍀*゜ (3月8日 16時) (
レス) id: a02f9236c1 (このIDを非表示/違反報告)
おだ(プロフ) - (続き失礼します。) この先の結末が別れしかないからこそ言えなかったり、できなかったりすることもあるだろうに、全員で人のためを思って行動できる人をただそういう風に描けるしらたま。様の文体が、一層登場人物の純粋さを引き立たせていて大好きです。 (3月8日 16時) (レス) id: dd244e2324 (このIDを非表示/違反報告)
おだ(プロフ) - 初めまして。コメント失礼します。純粋に真っ直ぐにお互いを思い合って、周りの友人もそんな二人を見守って全力で協力して、お互いを尊重し合っている関係と物語に切なくなります。→ (3月8日 16時) (レス) @page48 id: dd244e2324 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しらたま。 | 作成日時：2024年2月29日 20時
