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『これがコンビニ……！』
知識には多分あったのだと思う。
けれど私は今、新鮮な気持ちでとてもわくわくしている！
その感動をそのままにくるりと振り返った。
『スマイル！私、コンビニが好きだったのかも！！』
「あ〜……良かったな？」
『うん！』
呆れているような少し困惑しているような。
いや、これは不可解なのかな？
そんな表情のスマイルについてコンビニの中をきょろきょろと見回す。
皆は思い思いに商品棚を覗き込んで、何を買おうか物色している。
『スマイルは何買うの？』
「そうだな……肉まんにするか」
レジ横のケースを見て呟く彼を見る。
何だかこうしていると本当に放課後に一緒に帰っているようで、ちょっと嬉しい。
皆も何かしらを選んできてレジに並んでいる。
その殆どが食べ物なところやっぱり男の子なんだなぁと思う。
それを眺めているとじっとスマイルから視線を感じて振り返る。
何？と首を傾げて見せれば、彼は言いづらそうに視線を彷徨わせながら口を開いた。
「……欲しい物はあるのか？」
『え？』
思わずきょとんとしてしまう。
彼だって分かっている。
私が何も食べれないし、何かを長時間持ち続けられないことも。
それでも聞いてくれている。
それが嬉しくて胸の奥がぎゅっとなる。
彼の言葉ひとつで心がふわふわする。
私は頬が緩むのが抑えられなかった。
『ううん。私は見てて満足だから』
「ん」
『ありがとう、そうやって気をつかってくれて。ふふっ、スマイルのそういうとこやっぱり好きだよ』
「……」
……あれ？
いつもだったらうん、とかそうか、とか。
照れながらも何か言ってくれるのに。
スマイルは何だか困ったような、戸惑った顔してこちらを見ていた。
最近は彼の声のトーンで何となくの感情がわかるようになってきていた。
でもそれは彼が話している時に限るわけで。
スマイルが何も喋ってくれない時は、表情の少ない彼がどんな感情を抱いているのかいまいち掴みきれなかった。
黙りこくる私たちに先にレジに並んでいたきんときくんが首を傾げる。
「スマイル？どうかした？」
「いや……何でも無い。外で待っててくれ」
「おう？」
スマイルが返事をしてレジに向かう。
何だかなんて話しかけたらいいか分からなくて、そのまま後ろについていくしか無かった。
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しらたま。(プロフ) - おださん» おださん初めまして！コメありがとうございます!! 今回は特に高校生らしい純粋さ、真っ直ぐさ、大人への移り変わりみたいなのを意識しているので、そう言って頂けるのは非常に嬉しいです^^！ 駆け足ではありますが、最後までもう少しお付き合い頂けたら幸いです🍀*゜ (3月8日 16時) (
レス) id: a02f9236c1 (このIDを非表示/違反報告)
おだ(プロフ) - (続き失礼します。) この先の結末が別れしかないからこそ言えなかったり、できなかったりすることもあるだろうに、全員で人のためを思って行動できる人をただそういう風に描けるしらたま。様の文体が、一層登場人物の純粋さを引き立たせていて大好きです。 (3月8日 16時) (レス) id: dd244e2324 (このIDを非表示/違反報告)
おだ(プロフ) - 初めまして。コメント失礼します。純粋に真っ直ぐにお互いを思い合って、周りの友人もそんな二人を見守って全力で協力して、お互いを尊重し合っている関係と物語に切なくなります。→ (3月8日 16時) (レス) @page48 id: dd244e2324 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しらたま。 | 作成日時：2024年2月29日 20時
