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『？……スマイル？』
「ん？なんだ？」
『どうかしたの？難しい顔してたけど』
「……いや、別に」
心配そうな彼女に首を振って否定する。
しっかりしろって俺。
彼女に対して独占欲でも感じているのだろうか？
幽霊が見えることに優越感でも感じてるのか？
そんな友人の一番仲良しは俺だったのに、みたいな。
どうしようもない、子供じみたこと考えている場合ではないというのに。
ぐるぐると考え込んでいる俺の横で、ふとなかむが首を傾げた。
「ねぇ……Aちゃんってこの場所から離れられないの？」
【公園の周りくらいなら行けたけど、帰って来れなくなったら困るからそれ以上は……】
戸惑いながらそう書いていく彼女の目線も少し彷徨っている。
確かに記憶のない彼女が無闇矢鱈出歩いても、戻れなくなる可能性は高いかも知れない。
この辺の住宅街は入り組んでいるし。
「ね、今度さスマイルと一緒に学校行ってみない？」
「は？」
『え？』
俺とAのきょとんとした声がかぶる。
なかむは自分で言いながら名案だと言わんばかりに頷いてみせた。
「そうだよ、そうしてみようよ。何か思い出すかも知れないし」
【大丈夫かな……】
「今のところ何も手がかり無いし。ただちょっと賭けにはなるかも知れない。だから無理にとは言わないけど」
それに彼女はペンを動かそうとするが、結局何も書かずに俺の方を見てきた。
いつもは思うことを言い切る彼女にしては珍しく、その戸惑う様子は少し新鮮だった。
『スマイル……』
「確かに、何か見つかるかも知れない。Aの決心がついたら一緒に行こう」
『うん……わかった』
それでも彼女もこの状況をどうにかしたいとは思っているのだろう。
ノートに行くことを書けば、なかむとぶるーくは笑って歓迎すると言った。
少し想像をする。
彼女が学校にいて、クラスメイトとして過ごす風景を。
そんなことある訳ないのに＿＿＿
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しらたま。(プロフ) - おださん» おださん初めまして！コメありがとうございます!! 今回は特に高校生らしい純粋さ、真っ直ぐさ、大人への移り変わりみたいなのを意識しているので、そう言って頂けるのは非常に嬉しいです^^！ 駆け足ではありますが、最後までもう少しお付き合い頂けたら幸いです🍀*゜ (3月8日 16時) (
レス) id: a02f9236c1 (このIDを非表示/違反報告)
おだ(プロフ) - (続き失礼します。) この先の結末が別れしかないからこそ言えなかったり、できなかったりすることもあるだろうに、全員で人のためを思って行動できる人をただそういう風に描けるしらたま。様の文体が、一層登場人物の純粋さを引き立たせていて大好きです。 (3月8日 16時) (レス) id: dd244e2324 (このIDを非表示/違反報告)
おだ(プロフ) - 初めまして。コメント失礼します。純粋に真っ直ぐにお互いを思い合って、周りの友人もそんな二人を見守って全力で協力して、お互いを尊重し合っている関係と物語に切なくなります。→ (3月8日 16時) (レス) @page48 id: dd244e2324 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しらたま。 | 作成日時：2024年2月29日 20時
