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あれから再び幾日か過ぎ。
桜はすっかり新緑に衣替えをすませていた。
あまり調査の進展はないが、それでもAとの朝と放課後の交流は続いている。
その放課後にはたまに誰かがくっついてきた。
他の皆は俺を通して、はたまた筆談をして交流をする。
Aは俺のこと、皆のこと、学校や日常生活のことを尋ねては、自分の中の感覚をひとつずつ確かめているようで。
懐かしく感じるもの、常識として認識していたもの、全く知らないもの。
それらをひとつずつ紐解いていくかのようだった。
「Then you like him like that, right?」
【Yeah, of course that's not all.】
今日はぶるーくとなかむが一緒に来ていたのだが。
たまたまぶるーくが呟いた英語にAが筆談で応えたことがきっかけだった。
そこから英語でやりとりをする彼らをなかむと一緒に見守る。
……話の内容はともかくとして。(あえて触れたくもない)
この2人には聞こえていないだろうが、時たまAが呟く英語はぶるーくに負けず劣らず耳馴染みがとてもいい。
「……発音いいな」
「あ、そうなの？それはスマイルにしか分からないからな」
なかむの言葉に頷くものの、俺は何だか気分が晴れなかった。
こうして2人きりでやりとりを交わす彼らを見て。
俺からしたら男女の高校生が仲良くひとつのノートを覗き込んでいるようにしか見えない訳で。
……こう、もやもやとしたものが感情を支配している気がする。
気がつくとなかむがこっちを見てにやにやと笑っていた。
「何だよ」
「いやぁ〜？何でも〜？」
とてもじゃないがそれに何かを言い返す気にはなれなくて小さく息を吐いた。
ちょうどあっちの2人も会話が一段落したらしく、ぶるーくが俺たちにも声をかけてきた。
「Aちゃんめっちゃ英語上手だよ！」
『得意教科はわかったね！』
それがAという人物を割り出せるかは別として、記憶が戻るきっかけになるかも知れない。
だから俺に、彼女と彼らが交流をするのを阻む理由はないというのに。
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しらたま。(プロフ) - おださん» おださん初めまして！コメありがとうございます!! 今回は特に高校生らしい純粋さ、真っ直ぐさ、大人への移り変わりみたいなのを意識しているので、そう言って頂けるのは非常に嬉しいです^^！ 駆け足ではありますが、最後までもう少しお付き合い頂けたら幸いです🍀*゜ (3月8日 16時) (
レス) id: a02f9236c1 (このIDを非表示/違反報告)
おだ(プロフ) - (続き失礼します。) この先の結末が別れしかないからこそ言えなかったり、できなかったりすることもあるだろうに、全員で人のためを思って行動できる人をただそういう風に描けるしらたま。様の文体が、一層登場人物の純粋さを引き立たせていて大好きです。 (3月8日 16時) (レス) id: dd244e2324 (このIDを非表示/違反報告)
おだ(プロフ) - 初めまして。コメント失礼します。純粋に真っ直ぐにお互いを思い合って、周りの友人もそんな二人を見守って全力で協力して、お互いを尊重し合っている関係と物語に切なくなります。→ (3月8日 16時) (レス) @page48 id: dd244e2324 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しらたま。 | 作成日時：2024年2月29日 20時
