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何か言いたくても呼吸が整わない。
肩で息する私の頬を彼がゆっくりとなぞると、今度はその頬に、額に再び触れるだけの口づけを落としてくる。
「ま、まって、」
「あ？もう逃さないって言っただろ」
「い、言った、けど……ひゃっ！」
彼はそのまま私を抱き上げてひょいと立ち上がった。
力の入らない私と違ってしっかりとした足取りで部屋の奥へと進むと、目隠しの紗を避けて更に奥に用意されている布団へと私を降ろす。
目を白黒させている私の上にまたがると、彼は両手を私の顔の横について、私の顔を覗き込んできた。
「“食べる”とも言っただろ」
それも言っていたけども……
なんだか私が想定していたものと違う気が……
考え込む私の上で、彼は楽しげに笑ってその指先を私の身体へと滑らせてきた。
息を飲む私に彼は続ける。
「俺のものになると、神本人に誓ったんだ」
「それ、は……」
そうなのだけれども、と続く言葉は簡単に彼に塞がれてしまう。
訳のわからないまま彼から与えられるものを受け入れるのに必死になっていると、朦朧とする中で彼の言った言葉が耳に届いてきた。
「俺だけの花嫁……もう離さないからな……」
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ある時、世界の各地にある扉のひとつに何日も居座っている気配があると配下から報告を受けた。
気まぐれで自ら見に行ってみればそこにいたのは予想外に小さな子どもで。
それでも幼いながらにもぴーぴー泣くこともなく、聞かれたことにはたどたどしくもしっかりと受け答えした。
普通は小さい子供は敏感で、神気に怯えるんだけどな。
この幼子が鈍感なのか、はたまた神気に耐性があるのか。
少しおもしろく思ったのもあったし、出会ってしまったからには見殺しにするのも後味が悪い。
そう思った俺は彼女にAという名前をつけ、自分の神殿に連れて帰ることにした。
神殿にいる大人にその少女を任せれば、気を使ったのか周りの奴らは勝手にAに関する報告をこまめにしてきた。
曰く、大変物覚えがいいとか、要領がよく、周りからの覚えがめでたいとか。
今現在子どものいないこの神殿では大人たちに大層可愛がられているとか。
そうやって話しをされればこちらとしても気になるもので。
頻繁に様子を見に行っていれば、いつの間にかAは俺の世話役という役割に収まっていた。
まぁ、なんてことない。
俺の相手を押し付けられたようなものだ。
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しらたま。(プロフ) - るあさん» るあさん！返信が遅くなってしまい申し訳有りません！何かしらで通知を見逃してしまっていたようです(汗) コメ頂きありがとうございます！ntjさん少し特殊なお話でしたが受け入れて頂けてとても嬉しいです＾＾ 残り数日、お付き合いくだされば幸いです✨️ (4月25日 2時) (
レス) id: 5d28ad3807 (このIDを非表示/違反報告)
るあ(プロフ) - 拾われた子とその恩人の話好きなので嬉しい、！特に'それはきっと素敵なこと'が好き！善意から距離取ろうとする主人公と接し方が分からないinrさん可愛すぎました、私もあのご夫婦大好きなのでメインなのも嬉しかったですれ！！ (4月17日 17時) (レス) id: cdc395c024 (このIDを非表示/違反報告)
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