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こてりと腕の中で首を傾げる私に、彼はその楽しそうな笑みをそのまま「そうだな、」と少し考える素振りを見せた。
「“食べる”というのは間違ってないかもな」
意外な返答にやっぱり想像ができなくて「はぁ」という気の抜けた返答しかできなかった。
そんな大人しい私に彼が片眉を上げて尋ねてくる。
「抵抗しないのか？」
「もう、何回も言ってるでしょう？私の全てはあなたのものですから」
それは幼い頃から繰り返し口にしてきた。
最初の頃はそういう事はちゃんと理解してから言えと苦言を言われた。
少し大きくなった頃には、なんだか困ったように私を見ていた。
更に少女と呼ばれる頃には少し複雑そうに私を見ていたけれども、ここ数年は嬉しそうにその言葉を聞いてくれていた……と思う。
覚悟はできている、と言わんばかりにじっとその瞳を見つめれば、彼は私を見つめ返してこう言った。
「ならA、俺のものになると誓え」
「私はシャークんのものです。今までも、これからも」
迷うこと無くそう言えば、彼はにやりと笑って「上出来」とご機嫌に呟いた。
何を今更？何かの確認？と思っていると、すっと彼が身体を丸める。
え、と思うや否や彼の唇が私の口に触れていた。
流石に経験がなくても知識としては知っている。
これは恋人や夫婦がするもので、けっして生贄とするものではないことも分かっていた。
けれど突然のことに言葉は出てこなくて。
固まる私に彼は顔中に口づけして、そしてもう一度口へと戻ってきた。
そして何度かふにふにとそれを押し付けてくると、何を思ったのか私の唇を食んできた。
驚いてふぁっと息を吸えば、その瞬間を待っていたと言わんばかりにぬるりとしたもので口をこじ開けれられる。
それが彼の舌だと理解する頃には、私は彼にすがりついて息をすることしか出来なくなっていた。
それこそ食べられるような勢いになすすべもなく。
そして初めてのことに私は何もできることは無かった。
流石に息が苦しくなってきて、唯一動かせる手で彼の肩を押そうとすると、それに気づいたのかようやく彼の顔が離れていった。
それでもその肩を叩いた手を今度はしっかりと握られてしまう。
何があったのか分からなくて、涙で滲んだ視界の中で彼を見上げれば。
そこには嬉しそうに笑っているシャークんがいた。
「大じょう……ぶ、じゃなさそうだな」
「っはぁ………、ぅ……？」
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しらたま。(プロフ) - るあさん» るあさん！返信が遅くなってしまい申し訳有りません！何かしらで通知を見逃してしまっていたようです(汗) コメ頂きありがとうございます！ntjさん少し特殊なお話でしたが受け入れて頂けてとても嬉しいです＾＾ 残り数日、お付き合いくだされば幸いです✨️ (4月25日 2時) (
レス) id: 5d28ad3807 (このIDを非表示/違反報告)
るあ(プロフ) - 拾われた子とその恩人の話好きなので嬉しい、！特に'それはきっと素敵なこと'が好き！善意から距離取ろうとする主人公と接し方が分からないinrさん可愛すぎました、私もあのご夫婦大好きなのでメインなのも嬉しかったですれ！！ (4月17日 17時) (レス) id: cdc395c024 (このIDを非表示/違反報告)
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