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はっと我に返って、その頬をなぞる。
そっと目元を抑えたところで止まることを知らないそれは、こめかみから髪の毛へと滴ってゆく。
「ちがう……必要じゃないなんて、思ったことはない……」
「……ｯけど！！」
「お前はいつか、いなくなるもんだと思うようにしてきた」
それは自己防衛だったのかも知れない。
いつか……いつの日か、どんな形だとしても別れが来るのであれば。
それを覚悟しておけば、自分が傷つかなくて済むのではないかという。
「＿＿＿ｯ！！！だったら、私がいなくなってもいいでしょ？他の人と結婚しても、「やだ」
いいと思っていた。
彼女がいなくなることは当たり前のことなのだと。
けれど、
「やっぱり嫌だ。お前がいなくなるのは嫌だ」
「す、まっ」
「頼む、もう……好きにしろなんて言わないから、」
＿＿＿俺の傍にいてくれ
その華奢な身体を抱きしめれば、彼女は息を飲んで固まった。
何百歳も歳が下の女の子にすがってそう言う俺の姿は大層、滑稽なことだろう。
それでも今の俺には、Aを手放さなくてすむ方法が他にわからなかった。
どれだけそうしていたか。
気づけばAが俺の髪をそっと撫でていた。
ゆっくりと肩口から顔を上げれば、目元を赤くした彼女が小さく震えてこちらを見ていた。
泣きはらした目とぱちりと眼が合うと、彼女はゆっくりと唇を動かした。
「ずっとここにいていい？」
「ああ、いてくれ」
「……他の人に嫁に行けって言わない？」
「最初から言ってないけどな……言わないよ」
「私を必要って言ってくれる？」
「俺にはAが必要だ」
言葉を重ねる彼女の頬を撫でれば、頬を赤くした彼女がぎゅっとその手を掴んできた。
「じゃあ、スマイルがお嫁さんに貰ってくれる？」
「……あぁ」
もう、覚悟しよう。
いなくなる日を怖がるのではなくて。
彼女が隣にいる日々を慈しもうと。
俺が真面目くさって頷けば、ようやく彼女はふわりと笑ってくれた。
それにたまらず頬に手をあててゆっくり味わうように口づければ、彼女は耳や首元まで真っ赤にする。
「す、ま！」
「あぁ、初めてか。ん？いや、……まさかぶるーくに……」
「そ、そんな訳無いじゃん！！は、じめてだよ」
「だよな」
彼女に男っ気が無かったことは流石に知っている。
それと同時に、今まで彼女の好意を家族愛だと決めつけて見て見ぬふりをしてきたことに後悔が襲ってきた。
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しらたま。(プロフ) - るあさん» るあさん！返信が遅くなってしまい申し訳有りません！何かしらで通知を見逃してしまっていたようです(汗) コメ頂きありがとうございます！ntjさん少し特殊なお話でしたが受け入れて頂けてとても嬉しいです＾＾ 残り数日、お付き合いくだされば幸いです✨️ (4月25日 2時) (
レス) id: 5d28ad3807 (このIDを非表示/違反報告)
るあ(プロフ) - 拾われた子とその恩人の話好きなので嬉しい、！特に'それはきっと素敵なこと'が好き！善意から距離取ろうとする主人公と接し方が分からないinrさん可愛すぎました、私もあのご夫婦大好きなのでメインなのも嬉しかったですれ！！ (4月17日 17時) (レス) id: cdc395c024 (このIDを非表示/違反報告)
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