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呼びかけたが、なんて切り出したらいいものやら。
迷っているとその雰囲気を感じたのか、Aがすぐ側にまで寄ってきた。
座れ、と言えばソファの横にそっと座る。
食後に話す時の定位置にやってきた彼女の顔をみながら、ようやく口を開いた。
「……お前は成人したら、どうしたい？」
「え？」
「来月で年齢的には成人するだろ。何か、やりたいことはないのか」
予想外の質問だったのか。
Aは一瞬きょとんとするとそれから天を仰いで考え始める。
「何だろう……魔術式をもっと考えたいとか……」
「それじゃいつもと変わらないだろ」
「はは、そうかもね」
くすくすと笑う彼女は本気では考えていないのか。
なんだろうな、と悩む姿は今日のご飯の献立を考えている時と大差ない。
俺はぶるーくの話をするかを迷っていた。
それでも俺が黙っているのも不自然な話で。
そうでなくたって、彼らとは個人的に交流のある彼女のことだ。
ああ言っていたがぶるーくが近く、Aに直接話に来てもおかしくはない。
俺が話したいことがあると察したのか。
彼女は根気よく俺の顔をじっと見てきた。
そういえば子供の時から、俺の話を辛抱強く聞いていたな。
そう思うと、やはり大人になった彼女に何も言わないのは違う気がして。
俺はゆっくりと口を開いた。
「ぶるーくが、な……お前を嫁に欲しい、と」
「へっ！？……え？ぶるーくさんが？」
「ああ」
短い話を聞くと、彼女は唇を触りながら黙り込んだ。
それは彼女が考え込む時の子供の頃からの癖だった。
……てっきり驚くと思ったんだけどな。
けれど、彼女はそれよりも何かをじっくりと考えているようだった。
ひょっとしたら具体的な話が出ていないだけで、ふたりの間には何かあったのだろうか。
弟子といえどもプライベートを全て把握している訳では無い。
俺の知らないところでふたりが想いを交わしていたとしても、そう言ったことに鈍いと自覚ある俺が気づけるとは思えなかった。
そう思うと、身体のどこかがすごく痛む気がした。
しばらくそうしてから、彼女は前を向いていた視線をこちらへと向けた。
いつもよりも幾分も静かで、落ち着いた瞳に胸がざわめく。
それは昼間、ぶるーくからその話を聞かされた時とまた違ったものだった。
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しらたま。(プロフ) - るあさん» るあさん！返信が遅くなってしまい申し訳有りません！何かしらで通知を見逃してしまっていたようです(汗) コメ頂きありがとうございます！ntjさん少し特殊なお話でしたが受け入れて頂けてとても嬉しいです＾＾ 残り数日、お付き合いくだされば幸いです✨️ (4月25日 2時) (
レス) id: 5d28ad3807 (このIDを非表示/違反報告)
るあ(プロフ) - 拾われた子とその恩人の話好きなので嬉しい、！特に'それはきっと素敵なこと'が好き！善意から距離取ろうとする主人公と接し方が分からないinrさん可愛すぎました、私もあのご夫婦大好きなのでメインなのも嬉しかったですれ！！ (4月17日 17時) (レス) id: cdc395c024 (このIDを非表示/違反報告)
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