立場的にまずいので角名くんと別れました【HQ】

7:そんな馬鹿な ページ7

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「侑くん私のマフィンあげる」
「侑くんこれどうぞ〜！」
「私の作ったマフィンも受け取って！」




2年2組女子大半が作ったマフィンを宮くんに差し出している2限終わりの家庭科室。
その光景に呆気に取られてると伊藤くんに「な？言うたやろ？」って言われた。

宮くんは有難うなあって全部受け取ってた。



倫太郎の友達ってモテるんだ！校長先生にあげようとしてたこのマフィン、倫太郎にあげよう。うん。きっと同じ顔の1組の宮くんも同じくらいモテモテだろうから倫太郎寂しがるかもだし！


3,4限目の終わりにバレずに渡せば大丈夫！って意気込んで次のクラスの準備をした。









「めっちゃ甘い匂いする」

「宮くんと……す、角名くんこんにちは。さっき2組がマフィン作ってたの」




まだ角名呼びに慣れないからちょっとだけ吃っちゃった。恥ず。これから慣れていくから、そんな冷めた目で見ないでよ倫太郎。心折れる。






「マフィン……！甘いの好きや」




なんて目を輝かせる宮くんと2組の時と同じような反応をする女子の皆。あ〜やっぱりこのクラスも宮くん狙いの子多そう。イケメンって罪だね。


1組も無事マフィンを作り終え、ラッピング袋を取りに来る女の子たちに袋とワイヤータイを渡す。


高校のとき私も好きな人に
調理実習で作ったお菓子あげてたな〜。


青春してる生徒のみんな、可愛いな。









「やっぱり全部バレー部かよ！」
「女子のみんな、俺らにもくれよ〜！」
「治たちずりぃってー」





貰えなかった男子達の野次が聞こえて、さすが宮くんって作業をやめて顔を上げたら


「え……」


女子の皆が半分半分になってて、
片方の中心には宮くん



もう片方の中心には倫太郎がいた。





そんな馬鹿な








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