立場的にまずいので角名くんと別れました【HQ】

32:俺のだから ページ32

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結果から言うと、全国出場が決まった。兵庫県の代表権を無事に勝ち取った。








「勝ったから良かったけど次今回みたいに調子崩したらしばくからな」

「すぐ手出るの馬鹿っぽいからやめなよ」

「おま……っ、さっきまでしおらしかったくせにいつも通りやんけな！！！」

「そう言う割に嬉しそうな顔してるよ」

「…………うっさいわ！！！」





喧しい侑を適当に相手しながら携帯を見る。やっぱり既読の既の字もない。Aと音信不通になって(学校で会うけど)もうすぐ一ヶ月くらい。

そろそろ、行動起こすか。


女でできた傷は女で埋めろ？笑わさないでよ。Aにつけられた傷を他の女で埋めれるわけないじゃん。先生のくせにほんと馬鹿だよね。





「おーい角名ぁー！飯行くでー！」

「今行く」






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ご飯も食べ終わって解散して、家に帰らずAのマンションの前で待つ。怪しすぎるけどご近所さんとは何回か顔合わせてるから“鍵を忘れた彼氏さん”って見られてて助かった。

…………にしても遅いなあ。


今が夏前でほんとに良かったよ。冬だったら俺凍え死んでるからね。








「……………なんで、」



声がした方を見たら、AとAの腰に手を回してる男__飯綱先生が立っていた。
バレたとかまずいとかよりその手に腹が立って「俺のなんで」ってその手からAを奪った。


鞄の内ポケットから鍵を取り出して、
慣れた手つきで解錠する。


そのままドアを閉めた。多分混乱してるんだろう飯綱先生は放心してた。さっさと帰れよ。あわよくばって考えてた？ごめんね、Aは俺のだから。




暗い玄関先で
電気もつけずに、









「……り、んたろっ………」



噛み付くようにAの唇を貪る。







ねえ、なんで俺のこと無視したの？
ねえ、なんで他の男に身体触らせてんの？

嫉妬で狂いそうになる。


こんなにも好きなのに、なんで手放そうとしたの？Aだって満更でもなかったでしょ？
俺のことが大好きで手放したくなかったはず。だから今もこうして俺からのキス

受け入れてるんでしょ？





全部後で謝るから、今は許して。







俺はAの服の中に手を入れた。








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