立場的にまずいので角名くんと別れました【HQ】

24:春高のお土産 ページ24

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途中凄いブーイングに驚いたり、ボール追ってても想像で痛いだけだから倫太郎だけを見てたり、倫太郎だけ見てても今日のチケット貰ったの宮くんだからたまに宮くんのことを見たりしてたら、

試合が終わった。



ど素人から見ても凄く良い試合だった。

　



普段おちゃらけてるのにバレーしてる時本当にみんなかっこよかった。最後のセットの時手握りすぎて手汗すごいし今めちゃくちゃ泣きそう。


調理実習のメニュー、バレー部のみんなの好物を片っ端からしよ。宮くんの好きな食べ物この間勝手に教えてきた、確かトロだったっけ。学校って生モノ出しても大丈夫だっけ………？

三年生の皆もたまには調理実習させてあげよう。科目担当の権限で授業内容変更しよ。




チューペットは個人的に沢山買ってあげよ。






＊＊＊




春高全日程が終わり、冬休みも終わり三学期が始まって初めての学校が休みの日の午後

倫太郎を家に呼んだ。





「渡したい物って何？」

「春高のお土産！…………いや倫太郎もその場に居たんだからお土産ってなんか変なんだけど」





細かいことどうでもいいから貰える物は貰うって可愛くない言葉を言う倫太郎に「試合お疲れ様」と告げて冷凍庫から沢山のチューペットを出して渡した。

さっきまでのふてこい顔は一変してキラキラって効果音が付きそうな顔になった。






「あとこのバボちゃんケーキとバボちゃん焼きとバボちゃんミニバウムクーヘンと………」

「食い意地張りすぎ」

「あとこのＴシャツ！お揃いで買った〜！」

「え、これ…………えっ⁉」






じゃじゃんって会場で一際輝いてたＴシャツを今度は有り得ないみたいなテロップがつきそうな失礼な顔してる倫太郎に渡す。





「せめてバボちゃんのＴシャツとか他の無難なやつ選択肢になかったわけ？」

「えー、よくない？この文字！“根性を笑う者は根性の前に泣く”！」

「こんなの買うのAくらいだよ」

「私が買った時、お姉さんで二人目だって言われたから私だけじゃないよ」

「少な。需要無さそうだもんね、それ」







根笑Ｔシャツを侮辱した倫太郎に少しだけ腹が立ったけど着てくれたから何でもいいや。これでちょっとは倫太郎のサボり癖がなおりますように。根性の神様お願いします。拝。









「…………デカくない⁇」

「二つともＬサイズにしたもん〜！女の子の憧れなんだよ、彼シャツ！」

「せめて下なんか履いて」

「彼シャツには素足って規則があるんだよ」

「………襲われたい？」




「着替えてきます」









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