16:デートのお誘い ページ16
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「夏休みなんだしデートしようよ」
と、目の前の男が言ってきた。夏休みでも部活三昧であろう強豪の稲荷崎バレー部は今日から3日間のオフらしい。良かったね休みがあって。黒須先生も家族団欒で過ごしたいもんね、特にワンちゃんと。
「デートならしてるじゃん、今」
「まさかお家デートとか言わないよね?Aがただベッドでゴロゴロしてるだけじゃん。それにキスもせっ くすもさせてくれないし。俺だって健全な男子高校生だよ。デートくらいは行ってくれてもいいと思うんだけど」
「偉い饒舌だね………」
自分の家でゴロゴロして何が悪いのよ。そもそも私たち今は恋人関係じゃないし。
てか倫太郎の口からせっ くすとか生々し過ぎて私なんか聞いちゃいけないこと聞いた気分なんだけど。教師と生徒の関係になった途端、自分の家に倫太郎がいることすら疚しく感じてくるんだけど。
関係に名前付けなくなったから問題無いとかお門違いだったのでは………?
逆になんか危ないってゆうか。
「面白い顔してないでさっさと用意して」
「おもしろ……!?てゆーかデートに行くことに承諾してないし」
「あっそ、じゃあもういいよ」
ぽちぽち携帯を弄り始めて「あっもしもし?今日暇?遊ばない?」なんて電話をし始める。え、相手誰?どうせ宮くんのどっちかでしょ……。
「花ちゃん、空いてる?わかった〜」
は、ははは、ハナちゃん……!!?!?!
誰よハナちゃんって、ウチの生徒にそんな名前の子いないでしょ。
あ。もしかして、この前のインターハイで手紙貰ってた子……?
目の前で浮気するなんて酷すぎる。付き合ってないにしろ私たち両思いでしょ!?
「あーもー、行けばいいんでしょ!デートするから今すぐハナちゃん断って」
「やった。じゃあ用意終わるの待ってる」
ハナちゃんに断りの連絡も入れずにソファで寛ぎ始めた倫太郎に違和感を覚える。私の視線に気付いたのかにやりと口角を上げて笑ってこう言った。
「騙され易すぎ。電話なんか掛けてないしそもそも花ちゃんなんて人居ないから」
「……ッ倫太郎の嘘つき!私行かないから!」
「ふーん。先生なのに自分が言ったこと取り消すんだ?学校の先生なのに?」
「…………っ、うぐぐ、」
私の方が年上なのに倫太郎の方が
何枚も上手らしい。
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しらす(プロフ) - ちゅんさん» 素敵な作品と仰って頂けてこの作品を作って良かったです!!!ご愛読ありがとうございました!(o^^o) (2020年6月21日 23時) (レス) id: 4f75907372 (このIDを非表示/違反報告)
ちゅん(プロフ) - 完結おめでとうございます!!素敵な作品ありがとうございました!! (2020年6月21日 15時) (レス) id: 91eeaf506e (このIDを非表示/違反報告)
しらす(プロフ) - 神威さん» 即……!?もう嬉しすぎてにやけ倒しました!!!頑張れます大好きですありがとうございます!! (2020年6月18日 22時) (レス) id: aaef6ecc2a (このIDを非表示/違反報告)
神威(プロフ) - もう好きすぎて好きすぎて更新されたら即見にきてます!応援してます頑張って下さい! (2020年6月18日 22時) (レス) id: f6e7e20f63 (このIDを非表示/違反報告)
しらす(プロフ) - kyoさん» 彼女には意地悪だったらいいなって思ってキャラちょっとだけ捏造しちゃったので好きって言っていただいて嬉しいです!!!ありがとうございます。更新がんばります! (2020年6月17日 16時) (レス) id: aaef6ecc2a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:熊谷 x他1人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/personal.php?t=ohuro
作成日時:2020年5月29日 21時