立場的にまずいので角名くんと別れました【HQ】

14:仲直り ページ14

.








「だからなんで家入れてんの……？」

「スペアキーだってば」





買い物から帰ってきて家の電気がついてるなと思えばやっぱり倫太郎いた。



今日は土曜日。

一週間以上も連絡を取らなかった。(こんな喧嘩長続きしたのはじめてだった。いつも倫太郎が上手いこと私に謝るように仕向けるから)

なんか日が経てば立つほど連絡取りずらかったしどうせ今回も倫太郎から連絡くるかなって甘えてたら１週間過ぎてた。頑固でごめん。



今週の家庭科の授業、いつもは調味料取りに来るくせに違う子が取りに来てたな、なんて水曜日のことを思い出してた。

そこでちょっとしたお喋りするの私結構楽しみにしてたのにって自業自得か………。




やっぱり怒ってるよね。







「…………スペアキーどうこうより俺にそろそろ言うことあるんじゃない？」

「スペアキーは返そうよ」

「先に“関係ない”って言ったこと取り消して」





いつもの何オクターブも低い声で言われて怯んだ。恐る恐る顔を見れば今にも泣き出しそうな顔をしていて口からごめんって言葉を放ってた。

つられ泣きしそう。





「ほんとごめんっ、本心じゃないよ……」

「当たり前でしょ。本心だったらAのこと今頃どつき回してるよ」

「どつ………まわっ………！？いつからそんな口悪くなったの………！？」

「ああ、ごめん双子の影響かも」

「宮くんたち怖い」




なんだよどつき回すって………。どつくのか回すのかどっちかにしてよどっちも嫌だけど。ほんと関西の人って回すのが好きだよね。知らないけど。

………知らんけどもよく使うよね関西の人。知らなかったら初めから言うなよって思う。





「もう絶対喧嘩しても言わない」

「そうして」




「あと、俺いつAの彼氏に戻ったの？」

「……？戻ってないけど？」

「あれ〜？“彼氏と喧嘩して元気ない”って聞いたんだけどなあ」

「(…………北くんか！)」







.

15:インターハイ→←13:練習後の部室にて

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す