おにぎり宮の常連さん:6 ページ6
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「ねえ侑」
「なんや角名」
「あんまり聞きたくないんだけど、このペース配分馬鹿に何があったの?」
角名から珍しく関西方面に行くからと、飲みのお誘いに集まった俺たち(銀は仕事で遅れてくる)
角名の隣でペース配分考えずアホみたいに酒を流す片割れに目をやると、既にできあがっていた。
普段そんな酒飲まへんくせに、いつもは茶割りのくせに、今日に限ってロック。度数もきつめの。
まあこんななってる理由は先日電話で聞いてんけど。
「好きな女に彼氏おったねんて」
「えっ、失恋したってこと?」
「いやちゃう」
「……?好きな子に彼氏いたんでしょ?失恋じゃん」
「彼氏と別れたらしいねんけど、まだその男のこと好きかもやねんて」
「おったねんって過去形の方だったの?ややこしいな関西弁」
「さっさと染まれや」
「いま長野だから一生ない」
ちょうどこの話が終わって、治が寝始めたあたりで、銀も来たから懐かしい話にシフトチェンジした。
ちらって目の前の片割れを見る。
お前がいつもは烏龍茶で割ってんのもAさんがいつも烏龍茶飲んでるからなんやろ?
お前が試作品マヨネーズばっか作り出したのもAさんが好きやったからやろ?
なんで元彼に未練あるからって諦めてんねん。
男やったら好きな女が弱ってるときこそ側におってあげて、惚れさせたらええやん。
お前の優しさは中途半端やねん。
つけこめよ、アホサム。
「なんか俺の顔で凹まれてんの腹立つからここのお会計こいつに払わせようや」
「スベり散らかしたときの侑もこんな顔やん」
「うっさいわ」
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作者名:しらす x他1人 | 作成日時:2020年5月20日 4時