まさかあたしがモテるなんて！ (ページ11)

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ピンクの王子が6人ページ11

あの飲み会から１ヶ月がたちSixTONESのみんなとの距離が縮まった。

「Aちゃん！おはよう！」
一番乗りで挨拶してくれるのは慎太郎くんだ。
ニコニコの笑顔できてくれるのは変わらない。

『おはようございます、慎太郎くん』
そう答えれば、少し口を尖らせて
「敬語いいのに。」
『敬語はダメです外せません』
「えぇー…もっと気軽に話そうよ」
『…お仕事終わりなら。』
｢ホント！やった！｣
飛び跳ねそうな勢いのまま衣装が置いてあるスペースへと向かっていった。

｢Aちゃん、お疲れ様｣
『あ、樹くん。お疲れ様です前に話してたなにわ男子さんみたいな衣装見つけてきましたよ。』
｢ほんとに？いや、流石Aちゃん！｣
『いえ、演者さんが望んで、輝かせる衣装を用意するのがスタイリストの仕事ですから』
｢……あの時から変わってないみたいで良かったよ。｣
『？？？？』
樹くんは、まっすぐあたしを見つめて少し寂しそうに笑ってる。
｢思い出してよ。｣
『？？？何を？』
｢樹。｣
優吾くんが傍に来ると、難しい顔をして樹くんを止めるように名前を呼んだ。
『あ、おはようございます。優吾くん』
｢うん、おはようございます。Aちゃん。さっき呼ばれてたよ。｣
『え、やだ行かなきゃ！あ、お2人ともあちらのスペースに衣装あります！』
小走りで、その場を去ると2人が後ろからのいってらっしゃいと言う声を背中に受けながらあたしは考えた。

(思い出すって…何をだろう)

記憶の片隅で、悲しそうな顔をした人達…。

(生意気…あなたにこの仕事の何がわかるのよ。)

『っ…！』
グラッと目の前が強く揺れた。
｢Aさん！？｣
『あ、高橋さん…』
｢どうしたんすか！？｣
目の前の男性に体を支えられ、目眩を起こしただと理解した。
『ごめんなさい。ちょっと疲れてただけだと思います。』
すぐに体を離すと高橋さんはまだ心配そうに顔を除きこんできた。
｢本当ですか？なんか顔色も悪そうですけど…｣
『寝不足…だと思います。』
ありがとうございます。頭を下げて、高橋さんに要件を聞いた。