18*大好きな景色と ページ18
走るのは好き。お腹が空くけど。
ハードルも好き。風を切る音に恋い焦がれている。
部活を終え、帰る支度をしていると携帯が震えた。
差出人から｢どこにいた？｣の一言。
なんだろうと思いつつも、部室にいてもう帰る事を返信すると｢そこから動くな｣なんて…
私何かやらかしたかなと考えるも浮かばず、飴玉をひとつ口に放り込んだ。
数分して来た賢二郎は部活のあとだからか上気した頬。
｢どうしたの？｣
｢送ってく。｣
｢え？！
部活の後だし疲れてるじゃん。大丈夫だよ？｣
学校から駅までは数分歩くけど、そこからはバスに乗り家付近の停留所。
バレー部なんて鬼のような練習をした後と、寮生活の為また戻って来なければいけない。
｢昨日の今日だろ。｣
｢先輩も部活ある日だから来ないと思うよ？｣
あ、やばい。
そう思った時にはもう遅く…
こちらを無言でじっ…と見つめてくる。
心配して部活のあとに来てくれたのに。
少し怒った顔か私もじっと見つめるも、視線は反らされ手を差し出されている。
｢A。良いから手ぇ出せ。
忘れ物ないか？｣
｢…大丈夫。
…けんじろ、ちょっと泣きそう。｣
｢は？なんで？｣
泣きたい訳では無いのに、触れた手が暖かいとか、疲れてるはずなのに私を心配して来てくれたとか、優しく名前を呼ぶ声とか。
嬉しいが重なり過ぎてるせいだ。
｢賢ちゃんが私の事好きだから。
嬉しこといっぱいで…｣
｢はぁ？
泣いてんじゃねぇよ。｣
｢うん〜だいすきぃ…｣
｢知ってる｣
繋がれた手は離れたけど、頭を胸に押さえつけられ髪を撫でてくれた。
ぶっきらぼうなくせに、抱きしめてくれるから胸は更にきゅうきゅうと苦しくなっていく。
見上げた顔が照れて赤くて愛おしくて…
｢泣き止んだか。｣
｢…うん、ちょびっとしか泣いてないので問題ないです。
好きです。｣
｢俺もちゃんと…好き、だから。｣
滅多に無い愛の言葉に全部持っていかれるからツンデレ男子怖い。
好きだから好きって言うモノだと学んで来た。
…好きだけどあまり言わない人も居る事を学んだ。
恋愛も十人十色。
再び繋がれた手に指を絡めて今度こそ家路につく。
一緒に帰る事ってあまり無いから嬉しい。
｢バス停まででいいからね。
お金も時間もかかるから！
送ってくれるの嬉しいの、でも賢二郎の時間もあるから家まで来るのはダメ！｣
舌打ちしやがったけど私も譲らない。
寮生活は時間も決まってるから無理はさせたくないです。
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モカ(プロフ) - バニラさん» わぁ！嬉しいです！白布君かっこいいですよね！更新頑張ります！ (2020年4月5日 16時) (
レス) id: d3f4b94a5b (このIDを非表示/違反報告)
バニラ(プロフ) - 白布君がイケメンすぎて、、毎日更新楽しみにしてます！ (2020年4月5日 14時) (レス) id: 077e9ee44f (このIDを非表示/違反報告)
モカ(プロフ) - q66さん» コメントありがとうございます！キュンキュンしてもらえて嬉しいです！叫ばせてしまい…相手はツンデレの白布君なのでどうなるか… (2020年3月27日 8時) (レス) id: d3f4b94a5b (このIDを非表示/違反報告)
q66(プロフ) - いつもキュンキュンしながら見てます！！白布くんとの次の段階に進むのが進まないのかもう、気になりすぎて叫んでます笑 (2020年3月27日 2時) (レス) id: 934092aeb0 (このIDを非表示/違反報告)
モカ(プロフ) - タナさん» コメントありがとうございます！キュンキュンしてもらえて嬉しいです！こんな人…居ると最高なんですけどね… (2020年3月24日 17時) (レス) id: d3f4b94a5b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：モカ
| 作成日時：2020年3月15日 9時
