ツンデレ王子と白鷲のお姫サマ[白布賢二郎]

25*甘い甘い無遠慮 ページ26

Aside


誕生日って事を知らずにデートしていた彼女です。
賢ちゃんも言ってほしいし、太一も教えろよ！


アイスを食べ終え、お土産屋さんに一緒に来たけど物に対する興味の無さよ…


そこそこ大きいゴマちゃんを見せるも興味が無いようで。普通に可愛いし私も欲しいけど…
毛羽立った物ではなく、肌触りの良い抱き枕のゴマちゃんにしよう。

賢ちゃんの部屋可愛い物無さそうだから１個くらいいいな。と勝手に結論付けて購入。


｢お誕生日おめでとうございます。
明日、部活終わる頃にケーキを届けに行きます。食べたいケーキありますか？｣

｢抱き枕？でかいんだけど。｣

｢Aって名前付けて毎晩一緒に寝て下さい｣

｢なら本人が良いけど。｣


｢…だから、もう！
なんでサラッと爆弾落としてくるの。
え、なに、プロポーズ?!｣


意地悪な顔してる。

からかわれただけ、かな？
今日はずっと感情が振り回されてて、更に好きになる。

溢れそうな気持ちは、賢ちゃんの手をぎゅっと握って抑えるも見上げた顔は何でか嬉しそう。


｢賢ちゃんに振り回されてる…｣

｢俺はいつもだけど。
毎晩一緒に寝たいって言ったら、困る？｣

｢…困らないけど…｣

｢今は何言っても中途半端にしかならないから、自立したらちゃんと言うから待ってろ。｣


繋がれた手を引かれ、帰るぞと歩き出す。

こんなにキレイな顔をしているのに、男前で、少し強引で、鷲掴みにされっぱなしの心臓が苦しい。

分かってんのか分かってないのか｢段差気を付けろよ｣とか言ってくるし。
そこまで鈍臭く…いや、少し前に体育館の段差で転ぶ所を目撃されてるから反論はせずに足元に気をつけた。


｢夜ご飯、家で食べない？お母さん、賢ちゃんに会えるかもって張り切ってた。｣

｢食べる。
ケーキは生クリーム乗ってない奴がいい。｣




家に着き、賢ちゃんに喜ぶお母さん。

ご飯までまだ時間があるから部屋に案内し、結構歩いたから疲れたかも。


｢なぁ。欲張ったら何でもしてくれんだろ。｣

｢一気に圧が強い…｣

｢ここに来て、お前からキス、して。｣


膝を叩かれるし、言った手前断る事も出来ず。
重くないかな…と思いつつ膝に乗り、真っ直ぐ見つめてくる目と苦しいくらい視線を合わせた。


｢目、瞑って？｣

｢やだけど。｣

｢意地悪…｣


見られたまま、私は恥ずかしさで目を瞑って唇を合わせた。
腰に回る手に更に体は近づいて、賢ちゃんからキスされるから縋るように首に腕を回した。

26*こどもの日。賢ちゃんまだかなぁ→←24*言わないだけですげーすき。

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