ツンデレ王子と白鷲のお姫サマ[白布賢二郎]

12*甘いのがすき ページ12

Aside


｢キャラメルマキアートでキャラメルソース多めでお願いします。｣

｢…ドリップコーヒーも一緒にお願いします。｣


バスまでまだ時間があるからのんびりしてようなんてお店に入るも、突然の賢二郎ボイスに、びっくり。


｢…皆と帰ったと思った。｣

｢俺がここに居て悪い？
家まで送ってく。｣

｢手繋いでくれる？｣

｢いいよ。｣


情けないくらい自分の顔がゆるゆるになっている。
一緒に居れて嬉しいのもあるけど、賢二郎も小さく笑ってくれる事も嬉しさポイント。

あとふたりになると特に優しくなるのも私を喜ばせるだけ。



｢賢ちゃんの地元も有名なお花見出来る公園あるよね。
私小さい頃連れて行って貰ったことある。｣

｢あぁ、あるな。
行きたい？｣

｢行きたいけど、次行ける頃にはもう葉桜じゃない？
こっちも今満開だったし。｣

｢来年で良いなら連れて行ってやれるけど。｣

｢約束ね。
見てみて。盗撮した桜と賢二郎。｣


ナンパから助けてもらった後にこっそりと撮った桜を見上げる姿があまりにも絵になり過ぎてて、彼氏が美人と感動した。

見せても興味なさそうにコーヒー飲んでるし…
本当黙ってると美少年。
色素の薄さとか儚げ演出かよってしか思えない。

こう言う心の丈を話せるのは太一しか居ないから写真見せながら語ろう。


｢お母さんにも送ったら喜んでたよ。｣

｢母娘揃ってやめろよ…｣


家のお母さんも賢二郎のファン。
おじいちゃんには付き合ってる事はナイショにしてねって口止めはしてある。



｢お前さ、元カレ、イケメンだったの？｣


キャラメルマキアート噴き出すかと思った。
なんて事をいきなり聞いてくるのだろうか…
この話を出したクラスの男子を滅したい。明日覚えてろ…

て言うか…前の人の事は知られたくない。



｢携帯に写真ねぇの？｣

｢ねぇわよ！
賢二郎と付き合ってんのに元カレの写真保存してたらイヤでしょ。｣

｢顔良いなら目の保養に何だろ。｣

｢…賢二郎の方がキレイ。｣

｢あっちの方はイケメンだと。｣

｢もう止めよ。私この話したくない。｣



バスの時間になり手を繋いでくれる事にキュンとなる。
車内では座れ、その間も手を握っててくれるから今日は嬉しい日。



*



｢ねー岩ちゃん。
あそこにいるのAじゃない？
相変わらずかっわいいね。｣

｢彼氏とデート帰りだな。｣

｢え、やだ。
…彼氏…見た事ある奴だ。
えーなんか面白くない。｣

｢ふったのオメェだろ、クソ川｣

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