第1話 ページ3
『 あなたは私、私はあなた。
私達は1つなの。忘れないで 』
『 私達は_______________ 』
｢朝...｣
またあの夢...物心付く頃くらいからだったか、いつからかずっと見続けている夢。
綺麗な金色の髪の女の子が、私に語りかけている。
いつも最後のところで目が覚めるのだけど。
｢それにしても、私達は1つって...変なの、つか君は誰だよ...｣
ため息と愚痴を零しながら、身支度を整えるのはいつもの事。
気だるさを抱えながら家を出る。
今日も暑苦しいくらい快晴である。
｢...さん、光城さん！｣
｢え、あっ、はい。すみません...｣
｢光城さん、大丈夫？｣
｢はは...大丈夫です、何かありました？｣
｢ならいいのだけど...。そうそう、この書類なのだけど____｣
危ない危ない...職場で気を抜きすぎたな...
書類の手直しをお願いされ、二つ返事で引き受ける。
パソコンで入力をしながら思い出すのは、あの夢。
どうゆう意味なのかなぁ...。
そんなこんなで就業時間も終わり、今日は運良く残業も無いとのことなので、いそいそと帰路へ着いたのだった。
家へ着くと珍しく明かりが灯っている。
母さんが帰ってきたのだろうか...父さんはまだ海外のはずだし...
ドアを開ければ、おかえりと笑顔で出迎えてくれた母さん。
｢今日は早いんだね｣
｢たまにはね〜、パパはまだ海外から戻ってこないから今日は娘と親子水入らずってね！｣
｢飲みたいだけでしょ〜まったく...｣
｢えー！たまになんだし、付き合ってよ〜いいじゃない｣
茶目っ気たっぷりに言ってくる母親に少し呆れながらも久しぶりの母さんとの時間に自然と頬が緩む。私も嬉しいに決まってる。
夜は更け、2人していい感じに出来上がり、次の日の仕事に響いたら困るしと私は先に寝ると母さんに告げ、自室へ
布団に寝転がり、眠気に抗えず目を閉じればまたあの夢。
だけどいつもと違うのは、あの言葉の後。
『 ごめんなさい。あなたを巻き込む事になってしまって...それでも、これはあなたにしか出来ないことなの......。どうか救って、世界を。
同じ魂が流れているものよ...。 』
同じ魂...？ 何を...？
ゆっくりと目を覚ますとなぜか、草むらにいた
｢え、...え？どこすかここ...｣
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作者名：白木 | 作成日時：2018年8月15日 6時
