Beginning ページ27
今日も今日とて、我らが城は大にぎわいだった。
"それははたして何の為なのか。"
踊らされている客は真相を知らぬまま。
昼間とは違う光に照らされて、音が飛び交う。
あいにくとハッカーとしての技術は進歩しているものの。
…DJなどという、表舞台にたてる様な技術は身に付く事はなく。
俺はセイラと一緒にバーカウンターで、ステージの彼らの様子をうかがいながら。
ただ酒を飲みかわすのだった。
"祝福"を受け入れて。
さりとて、俺は"過去"も忘れる事はないまま。
…罪も、含めて俺であると認めた上で。
俺の生きる場所はここである、と選んだあの日も。
結局彼らも変わる事などなく。
帰ってきた俺には、ただ、いつも通りの声で。
「遅い、」
そう笑うパールや、夕飯の準備をするアイスがそこに居て。
"飼われる"必要も、"その象徴"も何もかもが必要ない。
俺はただ、彼らにとって。そして自分自身でも。
"A"であればいい、そう胸を張って生きれば良い。
それを再確認しただけだった。
けれど一つだけ変わった事をあげるならば。
パールに預けていたS&W M36は。
使われる道がないだろう事を予測し、金へと変化し。
何があったか、バーニーの気まぐれなのか。
…本来ならそんな事をするタイプじゃないだろうに。
首元の痕は消えないけれど。
耳元にキラりと、ゴールドが光るようになった。
そんなところくらいだろうか。
「A! Come on!」
ああもう、だから。
頼むから相棒なら止めてくれ、パール。
俺は出来ないって言っただろう!
「バーニー! I don't … !」
そのキスはまたフロアを沸かすのだった。
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亜李須(プロフ) - シラハマ00さん» いえいえ!シラハマ00さんの作品最高です! (2019年8月24日 23時) (レス) id: 99d7320faf (このIDを非表示/違反報告)
シラハマ00(プロフ) - 亜李須さん» コメントありがとうございます。励みになります。 (2019年8月24日 23時) (レス) id: 164cfc7a3c (このIDを非表示/違反報告)
亜李須(プロフ) - 控えめに言ってまぢ最高です! (2019年8月21日 11時) (レス) id: 99d7320faf (このIDを非表示/違反報告)
はら - オリジナルフラグをちゃんと外して下さい (2018年6月6日 6時) (レス) id: a4d5ee9def (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:シラハマ | 作成日時:2018年6月6日 4時